AORの権化は、ピーター・セテラに<3>、ボズ・スキャッグスに<8>など、多くのアーティストに名曲、代表曲を授けたことでも知られている。日本では彼の名ソングライターぶりはもとより、スタイリッシュなバラードシンガーという点において、好感を覚える人が多いようだ。
   しかし、奇しくもアメリカでは、自らの歌唱によるヒットというのは、ファーストシングルの<4>のみといった感じで、ほぼ一発屋と見なされているらしい。この良さがわからないなんて残念！と思いつつ、彼のロマンチックなヴォーカルに耳を傾けよう。（春野丸緒）