音楽は一部の才能ある人のためのものではなく、全ての人に開かれたもの。これは音楽に限らず全てのことにあてはまると思う。青山さんは、この作品で、てんとうむしを通しながら、才能よりも、情熱が大切なこと、また、弱いものが、実は閉塞した社会を打開する社会の宝であることを教えてくれる。能書きはともあれ、絵がダイナミック。これも青山作品に共通する魅力です。

男の子には省略化された絵よりもこういう書きこんだリアルな絵が魅力的のようで，
３歳半になる息子は図書館で一目惚れして夢中になって見入ってます．
リアルな絵は，虫が苦手なお母さん方には少し鳥肌が立つほどで，出てくる数も多いのでゾゾっとするシーンも・・・．
でもリアルだけど虫たちは表情豊かで慣れれば可愛く見えてきます．
絵だけでなくストーリーもとてもよくて，音楽に憧れるテントウムシがあきらめずに行動するところ，
カブトムシを助けることで自分の「音」を手に入れるところ，きれいな声を持つ虫たちと仲間になれるラストは感動的．
字は小さくて量も多く，文章の難易度としては教科書小学２〜３年レベルくらいでしょうか．
でもそれだけ読み応えがあり，飽きない１冊だと思います．