近代になって交通が発達し、他県との交流が進み、外国の犬まで飼えるようになって、純粋な日本犬は減ってきているようですね。戦争も大きく影響しているそうです(犬は「必要ない」と殺されたので)。
わたしは今まで血統というものにあまり価値を見いだせなかったのですが、こういう場合なら仕方がないかな、と。ある意味絶滅危惧種みたいなものでしょうから。ただ、自分だったら、捨て犬とか行き場のない雑種をつい飼ってしまうだろうし、ショーには出さないと思います。
冷静に考えれば、日本犬とは、存続が危機になった戦前~戦後ではなく、さらに過去の数千年とかの間に、数え切れないほどの犬種(今で言えば雑種)が生まれては淘汰され、たまたま保存活動が始まった当時に多かった犬種というだけの話でしょう。
例えば、江戸や明治時代に犬種を調整するなんて発想は無かったわけだから。
血統がどうこうって、人間で言えば、"北海道の血統を守りたいから、九州の人間との結婚は許さん"と言ってるようなものでしょ?
優生保護法的な思想が丸出しじゃないですか。
特定の動物を専門に研究する学者ならともかく、普通の一般人が、何で人間以外の動物だと思考停止して、そういう事を簡単に言えるのか不思議ですよ。
あまり読んでいて気分のいい本じゃないですね。