タイトルから分かるとおり、ぷよぷよのキャラクターたちが出演するRPGです。
ただのザコ敵扱いで出現するだけのものを含めると、かなりの数の魔導キャラが登場しますが、 ストーリーや戦闘システムはオリジナルのもので、ぷよぷよや魔導物語との関連性は然程ありません。

物語は、訪れた村である日突然カードと化してしまったぷよぷよたちを助けるために冒険をするという もので、戦闘は主人公のアルルとカードの「もんすたあ」2体の3人＋控えの「もんすたあ」数体で戦う コマンド選択型のターン制バトルです。

敵の使用カードは戦闘終了後に一定の確率で取得でき、自分の戦力として使用できます。そのまま使うこともできますが、数種類の「まほうのジュエル」をはめ込んでいくことで パワーアップが見込めたり、組み合わせによっては見た目や属性が別のものに変化することがあります。これはポケモンでいう進化に当たりますが、ジュエルを外すと元の姿と能力に戻ります。その変化後の姿を含めると260種類にも及ぶ「もんすたあ」が登場し、ジュエルをいじる試行錯誤の面白さとコレクション要素は中々充実しています。

道中では多少の謎解きを必要とする場面もありますが、ゼルダシリーズのダンジョンほど頭を捻る必要はなく全体的なゲームバランスも概ね良好です。総プレイ時間は、GBのRPGとしては平均的か、多少長めになるでしょうか。持ち運びの容易な携帯機で気軽にプレイできるという点では、圧倒的なクオリティを持ち長いプレイ時間を要求される、近年の据え置き機の大作RPGと対称的だと言えるでしょう。

最大の欠点はセーブが一つしか取れない点です。「これを見落としたらリセット」という局面は特にありませんので、一人でやる分にはそれほど深刻な問題とならないのが救いではあります。ゲームとしての質は高く、よく纏まった作品ですので、魔導キャラのファンの方やGBカラーのソフトを使える環境がある方なら、今から購入するのも十分「アリ」な選択でしょう。