ハードボイルドというので、クールでダンディな内容かと思いきや、主人公のスペードは、ありがちな主役の偽善ぶったところが無く非常に人間臭くて、内面はとても熱いものがある。切った張ったのシーンは殆ど無いが、登場人物のやりとりだけで明らかにされていく真相に高揚させてくれます。記憶に残る名セリフが粋で格好良いこと。

私立探偵スペイドの非情な立ち回りに圧巻。冒険小説のロマンとは少し違う、ハードで時に卑劣な探偵の世界を描いた、ハメットの傑作。作者自身も元ピンカートン社の探偵。これは問題作だとねるネコは思う。

１９４０年「マルタの鷹」の同名小説。ダシール・ハメット著。探偵サム・スペード役にハンフリー・ポガート。メアリー・アスターが美しい。

『重いな。これはなんだ？』
『夢のかたまりさ』
ハード・ボイルドの名作。

ハードボイルドの元祖。相棒アーチャーを殺された私立探偵サム・スペイドが黄金の鷹の置物の秘密に迫る。Ｈ・ボガート主演で映画化。監督はジョン・ヒューストン！

永遠の名作。ついボガートをイメージして読んでしまうが、金髪の悪魔のような探偵サム・スペードの人物造形は秀逸。
すべての私立探偵小説の原型となっている。
徹底的に内面描写を排したクールな表現に酔って下さい。