信じられない内容に誰も彼もが驚嘆する
★★★★★
この人の著書はどれもこれも刺激的で面白いけれど、本書はまたとりわけ知的刺激に満ちた内容になっています。どこまで本当なのかとふっと思ったりする瞬間なきにしもあらずですが、語り口が上手なのでしょうね、ウソだろうと何度も呟き時にはその主張に仰天しながら今回も最後まで読んでしまいました。それにしても寄生虫に寄生された蝸牛が、普通なら姿を曝さないような葉の上に現れて、何とか鳥の餌になってしまうのは、寄生虫にその神経系統をコントロールされているからだというエピソードは、寄生された蝸牛のグロテスクな姿と相俟って、心底ぞっとしてしまう。寄生虫は今度はその鳥に寄生しようとしているらしいが、まるっきり映画のエイリアンの世界である。こんな魅力的な話題満載の本書です。