I longed for the gentle color, with chips of wood sticking our here and there, of Japanese walls.
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NHKのテレビ番組でJブンガクというものがあります。
2010年の7月に 下駄で歩いた巴里 を紹介していたので読み直しました。
木屑の浮いた日本の優しい壁の色こそなつかしくなってきます。
というくだりを
I longed for the gentle color, with chips of wood sticking our here and there, of Japanese walls.
と訳していました。
へー,そういう意味なんだと
下駄で歩いた巴里 の中身と英語の勉強になりました。
英語にしてみると下駄で歩いた巴里 の良さと日本語の良さを再認識できることが分かりました。
本書で,巴里での生活の続きを見ることができます。
林芙美子がパリで出会った人々は有名な文化人たち
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林芙美子 巴里の恋―巴里の小遣ひ帳、一九三二年の日記、夫への手紙 (中公文庫)
この作品は、巴里の小遣ひ帳(1932年巴里・倫敦・東京での日記と夫への手紙)である。帰りの費用も持たずに片言のフランス語しか喋れない林芙美子が巴里に行った度胸にまず驚き、私は、その10年前に渡仏した小松清の姿(白亜書房「ヒューマニストの肖像『小松清』」)を想起した。彼女の日々のやりくをする苦労が小遣ひ帳として丁寧に記録されている事、更に人との出会いが記録されていて大変興味深く夢中になって読んだ。そして彼女が出会った人の作品に触れたり調べたりと世界はどんどん広まった。どの人も日本の文化人として有名でその横顔が素に林芙美子の言葉で書き添えられていることが最も魅力的である。
若き日の白井晟一
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この本では、いままでの日記で「S氏」としか表示されていなかった人物が、はっきり「白井晟一」であることが調べられている。若い林芙美子と若い白井晟一がパリで恋に落ちたのは、建築界では常識的だが文学界では画期的な発見だという。それはともかく、建築家白井晟一の若い頃(2、30代)は謎だらけなので、この日記は興味ぶかく読んだ。ぼくはさまざまなことを想像した。