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自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 (新潮選書)

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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うーむ ★★★★★
男性100人につき15歳から29歳までの年齢区分の
人口が30人以上となると(ユース・バルジの出現)、
内戦、ジェノサイド、戦争の危険が高まる。
それは、ユース・バルジが存在するということは、
就くべきポストが用意されておらず、ポスト獲得のために
命をかけることを辞さない、死んだとしても親もそう悲しまない
次男坊以下の男子が大量に存在しているということを意味している
からである。
そして、ユース・バルジの爆発を、一人息子または一人っ子しかいない
先進国の若者の命をかけて抑えることは、極めて困難である。

以上のことを、過去の歴史を参照しつつ、主張した書。
イスラエル対アラブ、アメリカ対イスラムの対立もその根本は、
アラブ、イスラム側のユース・バブルにあるというのだから、
原因のすり替え論にすぎないという反論は、当然ありそうだ。
しかし、本書の主張には、かなりの説得力がある。
特に数十年後の世界を考える場合には、人口以外に信頼できる
データはない。
よって、それくらい先の未来を考える場合には、人口学が極めて
重要になるということを教えられた。
若い男 激増すると 暴力が ★★★★☆
1.内容
若い世代、それも男性が過剰なまでに増加すると、その社会のポスト不足や、相続の問題などがあって、内戦やジェノサイドなどの暴力がはびこる社会になるのが原則である(例外は、たとえば高度経済成長期の日本(ポストがたくさんできて若者を吸収できた))。なお、貧困や宗教、民族問題とは関係ない。現在のテロリズムも若い男性の過剰増加が主因であると説明できる。また、過去のヨーロッパの植民地主義も説明できる。一方、西欧諸国では、若年者の劇的な増加が起こっていないので、人口減が危惧される。そうなると、テロリズムなどの暴力に対抗できない可能性が高い。対症療法としては、「予防的先制攻撃」(p214)も考えられ要。根本的には移民と同化だが、容易ではない。
2.評価
若年男性の劇的増加が暴力を引き起こすことについては、説得力があり、おおむね同意。ただ、(1)なぜ劇的に増加するのかのツッコミが足りない(ジェフリー・サックス『地球全体を幸福にする経済学 過密化する世界とグローバル・ゴール 』(早川書房)参照(老後のことや、幼児の死亡のリスクが高い、などが理由)。なお、サックスさんの本も本書を参照にしているようで(参考文献はチェックしていません)、この本の影響は大きい)、(2)(仕方ないのだろうが)、明快な対策が不十分、(3)「予防的先制攻撃」は現在の国際法では正当化されていないはずである(国際連合第51条参照。なお、所有権と占有の違いなど、法律にも詳しい著書のはずだが)、などの疑問があり、星1つ減らし、星4つ。
イスラム諸国の若者たちが近未来の世界を動かす ★★★★☆
 本書は人口学の視点から、世界史を動かす根本的要因としてイデオロギーや宗教ではなくユース・バルジ(過剰なまでに多い若者世代)の存在をあげ、様々な歴史的出来事や統計によってそれを裏付けていく。

 その主旨は単純で、若者世代(特に男性)が急増して、父親世代から彼らの能力に見合った職業や社会的地位を引き継げない者の割合が増えると、限られた地位を奪い合ったり移民として経済先進国へ向かうということだ。そしてこの動きがより急激になれば、一国内の社会不安に留まらず、民族間の対立や地下資源へのアクセス権、移民への待遇等をめぐり国境を越えた侵略・戦争やジェノサイドが多発すると警告する。

 そこから著者は、冷戦以降のイスラム勢力の勃興について、それは宗教的問題ではなく、何よりユース・バルジの問題として捉えるべきだという。例えば現在のアフガンやパレスチナ紛争の原因はユース・バルジの存在にあるとし、また2000年時点で中国やインドよりも大きな割合のユース・バルジを抱えているイスラム諸国で近未来に紛争が頻発するだろうとの警戒を促し、その意味でアメリカの対テロ戦争への支持を表明する。

 本書の重点が人口学そのものよりも近未来の国際情勢にあるためか、対テロ戦争に関してイスラム諸国へのステレオタイプ的偏見が見られることや、経済発展による新たな雇用の創出が考慮されていない等の欠点もあるが、人間はその能力に見合った地位を求めるという本能に着目して、過去の世界史や近未来の国際情勢を考察する著者の姿勢は新鮮でとても面白かった。
コロンブスの卵 ★★★★★
 「行き場のない若者が増えると社会が不穏になる」という
保守派の生理的感覚をデータを用いて実証的に説明した本。
 西洋の世界征服やロシア革命や泥沼の中東問題などがもれなく
人口爆発というタームで解読できるのだから、痛快でないわけがない。
 ただし、文章はこみいっており、読みずらい。
 たぶん原文は悪文のはず。
 
次男坊いらん坊は作るな ★★★★☆
次男坊いらん坊が社会不安の元凶という意見は説得力がある。魔女現象が惹起した経緯も良い参考になった。
人間製造機のような多産夫婦は必読。