Mugzy's Move + Barflies on the Beach
価格: ¥1,038
ロイヤル・クラウン・レヴュー(RCR)がアルバム発表の準備をしていたちょうどその頃、スウィング人気が短期間再燃し、チェリー・ポッピン・ダディーズ、ビッグ・バッド・ヴードゥー・ダディなどの比較的新顔がお茶の間に名を売るようになった。元々は人気復活の前年の1996年にリリースされたこのアルバムには、エディ・ニコルズのカリスマ性を帯びた歌声と復活に向けてのバンドの高いテンションがいい形で表れている。Hey Pachuco!, Zip-Gun Bopなど、1992年のインディー・デビューでも取り上げられたRCR得意の曲目が、ヴァン・ヘイレンのプロデューサー、テッド・テンプルマンにより大々的に扱われている。その他のハイライトとしては、Beyond the Seaのカバーやルイス・プリマのSing Sing Singを大胆にリメイクしたBarflies at the Beachなどもあり、この中でニコルズは、イルカの鰭の入ったツナ缶の良さをはじめ自然の驚異について歌っている(注記:この1998年のリリースに当たってBarfliesが追加された)。運命の皮肉か、スウィングの完全復活のきっかけを作ったこのバンドは、その成功の恩恵にあずかることはなかった。だが、ニコルズにとってのヒーローならこう言うだろう。「それが芸能界なのさ」。 --Bill Forman