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韓国現代史―大統領たちの栄光と蹉跌 (中公新書)

価格: ¥840
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
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7人の大統領史 ★★★★☆
韓国の政治史についてまったく知識がなく、入門書として読みました。それぞれの大統領について、生い立ちから大統領当選までの経歴が、時系列に解説された政治史の中に散りばめられています。そのため各大統領のイメージをしっかり掴みながら読み進めることができました。読みやすい。この本だけでは現代韓国の政治史の概要を把握するのに明らかに情報量不足です。入門書の一つとして読むための良書。
韓国政治史へのユニークなアプローチ ★★★★☆
韓国の歴代大統領の生き様を描くことで戦後の韓国現代史を描こうとする意欲的な作品。韓国現代史はクーデターがあり、軍部独裁あり、民主化ありと、日本の戦後よりも遥かにドラマティックな展開を見せるが、その時々の大統領、そして将来の大統領たちの政治生活はさらにドラマティックなものであったことが分かった。韓国政治における大統領の権限は絶大であり、それだけ政治の展開も人間ドラマの様相を強く持つ。ここら辺が韓国政治の面白さであろう。

ただ、大統領たちに焦点をあてているために、韓国現代史と銘打っている割には、韓国の歴史そのものについてはあまり詳しく書かれていないのが残念である。もう少し脱線して、韓国社会の様々な側面を描いても良かったのではないか。とは言え、全体としては良質な本であり、読み物感覚で読める本なのでおすすめできる。
意欲作だが、問題あり ★★★☆☆
本書は、大統領に「登りつめる」人たちの視点を通じて、韓国現代政治史を描いた本です。
例えば、日本が無条件降伏したとき、将来の大統領である誰それは何をしていたか
軍事政権下でどのような弾圧を受けたか、というエピソードが詰まっています。
現代史の勉強に加えて、サクセスストーリーとして楽しむこともできます。

しかし、本書には注意を払う点がいくつか存在します。

まず、大統領に「登りつめる」人に焦点を当てたため、
「登りつめた」大統領時代の具体的な政策に触れられていない場合が多いことです。
特に金泳三と金大中は、あれだけ苦労してきたにもかかわらず、
就任後の姿が見えず、物足りません。
大統領の政策に、若い頃の経験や想いが活かされているからこそ、
このような立志伝的な書き方に意味があるはずなのですが。

第二の問題は、韓国現代史を一通り把握している読者を対象に書かれていることです。
例えば、本書では、朴政権下の数々の経済政策は既知のこととして触れておらず、
私のように初めて韓国現代史の書物を手に取る者には、朴正煕は悪く書かれている印象を受けます。
新書だからこそ、初心者に対する配慮が必要であったと思います。

最後の問題は、本書は韓国現代史と銘打っているものの、
実際の内容は韓国現代政党政治史であり、
題名と内容にずれが生じていることです。
韓国のように、遅れて先進国入りした国の現代史を描くならば、
民主化以外にも、経済発展も柱に据えるべきですし、
盧武鉉は弁護士、李明博は会社員だったわけですから、
経済、社会、文化などの分野も書けたはずです。

本書は、大統領の若き時代のエピソード満載で初級者には取っ付き易いが
一方で現代史をきちんと網羅できていないため薦めにくいという
ジレンマを抱えているといえます。
回り舞台の韓国現代史 ★★★★★
1948年の建国から今日までの現代韓国史を、歴代大統領の中から7人を選び出し、その生涯をミュージカル同様の「回り舞台」方式で記述する。本文には歴代大統領の回顧をふんだんに織り込んでおり、複雑な韓国現代史をわかりやすく理解することができる。お勧めの一著。
人間臭く、とても分かりやすい「韓国現代史」 ★★★★★
韓国歴代大統領が「あのとき、何をしていたか」という視点で書かれた韓国現代史である。
8.15の玉音放送(韓国では「光復」)のとき、あるいは6.25の朝鮮戦争勃発時に、「彼ら」は何をしていたのか?「彼ら」とは朴正煕であり、金大中であり、金泳三らである。

歴史の転換点に彼らがどう「立ち会った」かが、これら政治的巨人たちの人生を決め、すなわち韓国現代史を決めることとなる。まさに歴史のダイナミズムそのものであり、歴史叙述のもっとも快なる部分を味わわせてくれる一冊である。

内容は濃いが、彼ら大統領たちの人生は極めて興味深く、あっと言う間に読了した。
同時に、韓国現代史を貫く「大きなスジ」を理解することができる。つまり、21世紀に入ってからの韓国大統領が直面している困難が、歴史のパースペクティブを踏まえることで極めてよく分かる。李明博大統領の今後は、なかなか大変そうである。

韓国の昔と今だけでなく、韓国の未来に関心がある方に絶対のお勧めと言える。