100年に一度の本
★★★★★
不覚にも単行本の存在を知らず、今年の夏 文庫化された本書を手にする幸運に恵まれた。偉業だと思う。職業作家と言えば失礼に当たるかもしれないが、そういう方々では本書は書けまい。執筆にいたる十数年という長さを考えると生活ができないと思うからだ。それほどこの本の内容は凄まじい。魂の一冊だ。そんな言葉ももはや陳腐だ。
福井晴敏の登場人物ではないが、無駄な時間を過ごす現代の若者たちに本書を読め!と言いたい。
(なんかステレオタイプの発言をしてしまったかも。普段は「現代の若者たち」なんて表現は使わないのに。)きっと本書を読み、大興奮したのと自分の生活をもの凄く反省したせいですね。自分に対する言葉です。すみません。
武蔵の乗員一人ひとりを丹念に調べあげた筆者に書き尽くせないほどの感謝でいっぱいだ。
本当にありがとうございました。