淡々と語られた事実であればこそ、ドラマを感じる一冊
★★★★★
昭和十九年以降、最後の出撃から沈没後まで、日米の記録と
多数の関係者の証言で構成された瑞鶴(とその僚艦)の、
さらりと語られる「事実」の積み重ねに引き込まれます。
このような手法で一冊の本にまとめるまでには、膨大な時間と手間がかかった
であろうことが容易に想像できますし、戦後六十年以上が経った現在、残念
ながら同様の手法をとる事は、ほぼ不可能でしょう。
もし、この本が気に入ったならば、同様のアプローチで著された「軍艦武蔵」
も必読です。