若き女王華麗に登場!
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大英帝国の象徴ヴィクトリア女王の伝記の第一巻。この巻では、ヴィクトリアの誕生から女王としての治世前半の動向が中心です。
特にこの巻で興味深いのは女王になってからよりも少女時代の彼女の様子です。生後8ヶ月で父に死に別れ、英語がほとんど話せないドイツ人の母と跡継ぎのいない伯父の跡目を巡って熾烈な争いを繰り広げる王室の人々…そんな周囲のゴタゴタを尻目に、美しく、そして女王にふさわしい威厳を持って成長し、ついには1837年に18歳で即位したヴィクトリア…若き彼女の前には「世界の工場」として日進月歩の発達を続ける大英帝国が待っています。はたして彼女はいかにして大英帝国の象徴として君臨していくのか?若き日の彼女の姿からそれを読み取る事ができます。ヴィクトリア朝初期のイギリスの政治情勢や国際情勢、最愛のご主人アルバート公との馴れ初めや結婚生活など、豊富なエピソードが楽しめます。