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あかんべえ〈下〉 (新潮文庫)

価格: ¥594
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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あかんべえ〈下〉 (新潮文庫) [文庫] みゆき, 宮部
あかんべえ〈下〉 (新潮文庫) [文庫] みゆき, 宮部
ミステリ性、人情味、全てにおいて満点! ★★★★★
 本の裏のあらすじの言葉は、ほぼ百パーセント信じていいと思います。
登場人物の一人ひとりがしっかりと描かれていて、
感情移入をしやすい。
主人公のおりんがいかにも子供らしいことをするたびに、思わず笑みをこぼしてしまいました。
それにおりんに味方するお化けたちの個性も生き生きとしている。
 ミステリ性においても抜群です。
やはり宮部みゆきの物語らしく、一見どうでもいいな…と思ったことが、
実は伏線だったりして、読んでいる間は結構驚かされました。

 それに物語の締め方もいい。
ネタバレ防止のため具体的には書きませんが、
感傷に浸りつつも、どこか穏やかになれる、そんな読後感を得られました。

 また、解説にもあるのですが、
この作品では、『人間性』がとても良く描かれていたように思われます。
ちょっとしたきっかけで、大きな悪事を犯してしまう人間の滑稽さ。
例えば、不倫だったり、自分の子を殺したり、挙句の果てには大虐殺。
物語の中だけでなく、現代に通じるところがたくさんあるのではないでしょうか。
 それでも、きちんとした優しさがあり、罪を償う気持ちも、人間は兼ね備えている。
明日を穏やかに生きようとし、命を大切にしようとする。
そんな、大切な『人間性』を、この本は思い出させてくれたと思います。

 さすがは宮部みゆきです。期待を裏切りません。
もっとも信頼できる作家の一人でしょう。
宮部みゆきは現代物かな? ★★☆☆☆
結構人や物に対する洞察の深さみたいなものを宮部みゆきさんには感じますが、それはへんな理屈っぽさにもつながります。
とくにそれが幽霊やファンタジーのようなものを扱うジャンルで、しかも主人公が子供だったりした場合にとても悪く出てしまうように思います。
「あかんべえ」も世評が高かったので期待していたんですが、私はその点が気になって読んでいて興ざめしてしまいました。
泣けちゃった ★★★★★
お化けさんが一体づつ井戸の中に消えていくところでは
不覚にも泣いてしまいました。
どれも魅力あふれるお化けさんでしたが、玄ノ介のさわやかさに
なぜか志ん朝師匠とその落語を思い浮かべたり・・・
ふね屋はこの先どうなるんだろうとか
おりんは本当にお化けさんを見ることができなくなるのだろうかとか
さわやかな情味と哀切さ・・余韻嫋々の終り方が
心地よく想像力を刺激してあれこれ思い巡らせるのも
この作品の良さでは・・と思いました。
気持ちよい涙が星五つです。
急加速 ★★★★☆
おりんはゆっくりと亡者との関係を構築していくと思いきや、
最後の展開は急加速した感じを受けました。

加速しすぎて、クライマックスにやや物足りなさも感じてしまいます。
できれば3部構成にして、じっくりと読ませて欲しいと思うのは贅沢でしょうか。
宮部みゆきワールドここにあり ★★★★★
「ふね屋」という料理屋の一人娘のおりん。
病床に臥した彼女が夢うつつの中で目にしたのは
あかんべえをする女の子。
その女の子を見えるのはどうやらおりんだけ。
そう、その子は亡者、幽霊なのだから。
ふね屋に住み着いた5体の亡者が、成仏できない
その理由は何なのか。他の人には見えない亡者が
おりんに見える理由は何なのか。
宮部みゆきお得意の歴史小説サスペンス。

そうだった、新潮文庫の「発表!今、読みたい新潮文庫」
フェアで好きな作家アンケート1位の帯がついて、
平積みになっていたから買ってきたんだった。

そのアンケートの結果にも納得の出来るものでした。
北京旅行で最後まで読み終えることが出来なかったんですが、
平日もかばんの中に入れて、空き時間に読んだりしたくらい、
続きが気になりましたね。

亡者が出てきてありえない設定ではあるものの、
読み進めて謎を解いていくうちに、
胸を打つような気持ちにさせられました。

江戸時代という設定ではあるものの、
亡者になるような人間の暗部というのは今もまた同じ。
歴史小説という体裁を使いながらも、現代社会に
メッセージを送り込む、宮部みゆきワールドここに
ありといった感じの一作でした。