酒飲みの、酒飲みによる、酒飲みのための
★★★★☆
居酒屋に行って日本酒を飲んで気の効いた料理を食べて、そのあと、スナックやバーに行ってジントニックを飲んで・・・。それを目的に旅をしてまでその土地を訪れたのに、飛び込みで入った店、事前に評判を聞いていた店、そして地元民の情報を得て入った店が悉くハズレだったときのガッカリ感を想像するだけで可笑しくなってくる。そう、この疾風編は失敗編といっていい程、ハズレの旅が多いのだ。
だめな店はハッキリとダメと言い切る痛快さもあり小気味いい。ただ、有名店以外は店名を明記しないのが著者の気遣い。
居酒屋、スナック、バーだけではなくラーメン屋の暖簾もくぐっているが、モヤシのように麺と一緒に啜る具が入っているラーメンは麺だけを味わうことができないので好きではなく、シンプルなラーメンが好みのようだ。たしかにそういったラーメンも旨いけど、北海道人の僕はモヤシやキャベツが一杯入ったラーメンも旨いんだけどな、と思ってしまった。
正直な本です。
★★★★★
私は酒が飲めない。ビール一杯で顔が真っ赤になるくらいだ。
でもこの本をよむと著者の入った居酒屋に行って美味しいお酒
と煮込みでも頼みたくなる。
口絵の写真がうまそぅ。
それにしても正直な本で、当たりハズレのハズレの店もきちんと
書いている。流行りの雑誌のいい加減な記事なら目をつむるとこ
ろもダメさ加減をきっちりと書いてあり、立派です。
ハズレの旅
★★★☆☆
1998年に出た単行本の文庫化。
本書は「立志篇」と「望郷篇」の間に挟まれた第二作。高知、山形、長崎、横浜、徳島、函館、鹿児島、東京下町、大分、水戸、富山の11ヶ所が取り上げられている。
残念ながら「疾風篇」はハズレの連続。どこへ行っても良い居酒屋に巡り会えない。なかでも鹿児島の体験は悲惨としかいいようがない。そのせいか全体が暗い印象。
まあ、どこにでも良い居酒屋があるわけではないという教訓にはなる。
読むだけでほろ酔い気分
★★★★★
気が向くとふらっと2-3日の旅に出て、西に東に気ままに小さな街に降り立ち、店から店へと紹介されながら小料理屋や居酒屋、スナックを飲み歩いて行く。 そんなとっても羨ましい居酒屋放浪旅行記です。
こんな旅してみたい!と思いつつも、こんなペースではしごして肝臓大丈夫かなあと心配になってしまうほど、読むだけ酔っ払い気分が味わえる本です。