著者と同様の思考経験をもたない読者としては,わからないことも多く,独我論のようにも唯言語論にも受け取れてしまいもするし,そうではない世界を見ているようにも思う。
でも,なにか教え,あるいは誘惑し,挑発するところのあるユニークな本だ。
抽象的なことが嫌いな人や自分の頭で考えるのが嫌な人はやめた方がいいでしょう。語り口は平易ですが、理解不能な人もなかにはいるはずです。
大学に受かって時間ができたらどんどん原典を読んで、今よりもっとバキバキ自分で考えて、「巨大な疑問符」の下に到達してスカッと「討ち死に」してみせるぜ、という気分に明るくなれる本です。
著者のいう「発狂の瞬間」はよくわかります。怖いです。
なんだか支離滅裂になりましたがとにかくおもしろいです。私にとってこの本は「きっかけ」となってくれました。