ナンがお守りする4歳の「グレイヤー(Grayer!)」(ちなみに彼の友だちの名前はジョセフィーナ、クリスタベル、フランフォード、ダーウィンだ…)はとてもいい子で、アイススケートとかフランス語、それに「マミーと私」グループ(「忙しい」母親たちはほとんど出席しないため、実質的には「ナニーと私」グループとなっている)など、とにかくアッパー・イーストサイドで有名なおけいこごとを、おとなしくかたっぱしからやらされている。
なんといってもページをめくる手が止まらないのは、ミセスXが次にどんな無思慮な無理難題をナニーに言いつけるか(それから、ミセスXの隣人である、ちょっとキュートなハーバードの学生とナンとの恋の行方も…)が気になってしかたないからだ。そして読者は、2人の著者が自分たちの雇い主を思い出して大笑いしているシーンを、思い浮かべずにはいられない。(Claire Dederer, Amazon.co.uk)
--このレビューは、同タイトルのペーパーバックのレビューから転載されています。