青春叙情派の巨匠・大林宣彦監督が平成に入り『ふたり』に続いて手掛けた「新・尾道3部作」の第2弾。原作は赤川次郎。去り行くものに対する人々の永遠の思いを、ファンタジーの形を借りながら、せつなくもロマンティックに描き得た秀作。植木等、津島恵子などの名優から個性派や若手スター、そして大林映画常連俳優まで総出演の群像ドラマとしても秀逸な出来。(的田也寸志)