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苺をつぶしながら

価格: ¥1,620
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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かけがえのない人 ★★★★★
主人公の乃里子はいい女。気立てもいいし男としてはそそられる。対して剛は成金趣味で、傲慢で、鼻持ちならなくて、いいとこなし。
三部作最後の本作でも、剛は乃里子の安定した生活への侵入者でしかないんだけど、こいつがいないとドラマははじまらないんだな。
「どんな反応するかそばで見たいと思った」というくだりは剛の寂しさが仄見えて切ない。

どれだけお金があったって一人ぼっちじゃ淋しいだけだ。
剛にとって乃里子は「一緒に同じものを見ていたい相棒=かけがえのない人」なんだなあ。
最後は剛のことも愛しく思えた。いい小説だ。
昔の男 ★★★★★
乃里子3部作(「言い寄る」、「私的生活」、本書)の最終章。

うんと金持ちで色男、夜の相性もバッチリ。
そんな男と離婚して35歳になった乃里子の物語。

好きな仕事を再開して、一人暮らしを存分に楽しんでいたところへ
2年ぶりに元ダンナと偶然の再会、急接近。
「この男ともう一度、寝ることができるものかどうか?・・・」
乃里子の答えは・・・?

距離感をとりつつも乃里子に接触をはかる剛がいじらしい。


「言い寄る」でも書きましたが、終始、会話は関西弁で書かれています。
が、(田辺さんは文章の語感を大事にされているそうで)はんぶん標準語
寄りの関西弁です。
会話のテンポ、男女のかけひき、他の登場人物もいい味を出しているので、
是非読んでもらいたい一冊(三冊)です。

剛!剛!剛! ★★★★★
ラスト、軽井沢→東京のドライブは圧巻。剛がいい、すごくいい。もちろん乃里子も。こんなふうにキャラクターに熱狂した小説、本当に久しぶり。苦く切なく でも爽快なラストおみごと!ああ読んでよかったー
3部作を一気に読みました ★★★★★
「本当に30年前の作品?」と途中で何度も
確認してしまうほど、
今でも心から納得するお話です。

男女の心の機微とか、
あらためて一人になってからの開放感とか、
でも、いろんな友達がいるのはいいな、と
思うこととか、
元亭主との、新しい関係とか、
色々と考えさせられるお話でした。

主人公の乃里子さんがとにかくカッコいい!

次は、ぜひ「歌子さんシリーズの復刻」を
お願いします。→講談社さん!!!