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マタンゴ―最後の逆襲 (角川ホラー文庫)

価格: ¥900
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
Amazon.co.jpで確認
舌にびっしり生えたキノコの描写にはゾッとした。 ★★☆☆☆
昨年末、衛星放送で十数年ぶりに映画『マタンゴ』を見たのを切っ掛けに
本書のことを知り、作者の最高傑作と評されていたりするところから
俄然読みたくなり、早速取り寄せて読みました。
手元に届いたその日から先が気になってどんどん読み進めました。
しかし、最後まで読み切ったものの満足感を得るには至りませんでした。

映画のマタンゴから50年後を描いているとは言え、
その分差し引いても雰囲気が違うし、
スケールを大きく描くがために、
なんじゃこりゃ?と思えるような設定や描写や
そしてそれら故の展開があり
正編と比較してだいぶ異質感を覚えました。

一番気になったのが、
帯状になって大蛇のごとく人を襲うマタンゴの胞子の描写でした。
そういう能力を持っていること自体、すでにこれはマタンゴではない。
そう思えてなりませんでした。
映画「マタンゴ」が好きなら楽しめる ★★★★☆
私は読む前にDVDを再見しましたが、これが正解。
映画の続編であり、映画の設定からの引用も少なくないので、
映画を見てないと置いてきぼりになるかもしれません。

原典が孤島のワンシチュエーションものであるのに対して、
本作のスケールは世界規模。
なのに原典の世界観は存分に引き継がれています。
東宝の許諾を得て執筆されたというこの小説。
ついでに映画化を検討してもいいのでは。と思います。

敢えて言えば、著者の手癖でしょうが、
随所に出てくるウンチク描写が、
ちょっと説明過多では…と思いました。
登場人物が能楽を観に行く場面で、
「そもそも能の観劇とは…」みたいな説明は、別になーという感じです。
作者の思い入れに共感脱帽 ★★★★★
小学生の頃に映画「マタンゴ」を見て、怖いというよりも何か別の感想を抱いていました。
大人になってそれが哀愁とかやるせなさというものであったかと思うようになりました。
何せ、小学校時代に二度も「マタンゴ」の紙芝居を50枚で作ったりしたものです。その後
マタンゴとフランケンシュタイン、ドラキュラを戦わせるマンガも書いたりしました。
原作「闇の声」が読みたくなり、W・H・ホジスンの作品を今も収集しています。
そんな「マタンゴ」の続編は映画化が無理なら、いつか誰かに書いて欲しいと願ってきま
した。
本書については「水の溜まった石畳〜」とあのやるせないムードの挿入歌「思い出のせて」
が出てくる冒頭で、これは行けると断じました。あのヨットがあんな場所に現われるだけ
でも先を読みたくなる。しかも、内部に残された道具類のデテールは映画の通りです。
「バヤリース」と「バャリース」の違いの薀蓄も実に見事。あの映画を含めて当時の東宝
特撮映画(「モスラ」「キングコング対ゴジラ」など)にはバャリースがスポンサーになっ
ていました。テレビのバャリースのCMにも「マタンゴ」篇があったようですが、それこそ
お宝映像になるでしょう。映画はビデオ、DVDで何度も見ていたのですが、見落としてい
ることもあったかと、作者の思い入れにも共感、脱帽。
本書が「マタンゴ」再評価、ついには再映画化の機運になって欲しいと思うと同時に、
ひょっとして本書がリアルタイムで見た世代とそうでない若い世代の対話のきっかけにも
なってくれたらと思うのは余計なことでしょうか。
キノコと化したかつての東京タワーを夢見ながら・・・

ひさしぶりに駄作 ★☆☆☆☆
題名だけで購入しました。

東宝の特撮映画「マタンゴ」の世界観を引き継いだつもりの、

ま〜〜〜ったくの駄作です。

映画のあの恐怖感、スリル感、ぞくぞくするような淫靡な感じ・・・
まったくありません。

モチーフに使うのなら、もう少しすじを練ってくれよ。
最初から最後までまったく盛り上がらず、そのまま終わってしまいました。

新刊で買うのは馬鹿ですね。
#そうです。私は馬鹿ですぅ

ちなみに登場人物の岡島という役がドランクドラゴンの塚地しか浮かびませんでした。
つまりはその程度の本です。

読み応え充分 ★★★★★
「マタンゴ」にトラウマを植え付けられた映画ファンの一人である作者が
その世界観を見事に継承する形で描いた傑作と言えます。

「マタンゴ」が凡百のホラー作品と一線を画するのは
醜悪な怪物に襲われる人間の恐怖などという単純な内容ではなく
人間の内に潜むエゴイズムと、その怪物のどちらが真に醜悪なのか?
というテーマを現実として我々に突きつけてくるからに他ならない。
そして映画では絶海の孤島というミクロレベルで描かいたエゴを
本書では国家規模のエゴで描く事で単なる二番煎じに留まらない内容になっています。
(これはマタンゴ=某国の核実験の産物といった設定に着目した作者の着眼点の勝利。
 反面マタンゴの怪奇性は若干、弱まってしまったようですが…。)

強大なエゴの流れに様々な形で関わる事になる7人の男女。
明かされてくる真実。そして最後の後味の悪さ…。
これこそが「マタンゴ」の真骨頂。