リスベートツヴェルガーの独特の世界が堪能できる一冊でした。
普段は絵本のなかでしか彼女の絵は見たことがなかったのですが、この本は、ストーリーは書かれず、絵のみを見せるスタイルになっています。
若い頃の作品の、茶色というよりチョコレート色に近い色だけを使って描かれた作品は本当に素晴らしく思いました。ライン一本一本に胸がときめきます。
どこか切なくもあり、静寂が漂うような彼女の世界がページを開く度にあらわれます。絶妙な余白も素晴らしいです。火事になっても持ってでたい大事にしたい一冊です。

最近、色々な絵本挿絵の画集を集めているのですが、中でもこの本は特に良かったです。
見せ方が綺麗だし、何よりも絵が素敵！！！あくまで『画集を集める』ことを目的としていた私が、「この人が挿絵を描いた絵本を集めたい！」と思ったのは初めてでした。

私と同じように絵本挿絵の画集を集めていて、そして、この本に行き着いた人…。

オススメです！

LISBETH ZWERGERのファンならぜひ持っていたい一冊。
六歳の時に描いた絵、七歳の時の制作中の写真、貴重なスケッチも見られます。
たくさんの絵本から選ばれた画集なので、これでどの絵本を買おうか悩むのも贅沢な時間です。
文章は少ないので、存分に絵の鑑賞ができます。
アタリケイ（裁ち落とし線）の外側まで見られる絵もあるので、絵描きとしては嬉しい配慮です。

1987年、日本でも絵本原画展が開催されました。
私は出産中で見られませんでした。残念です。
なぜか図録は手元にあります。きっと当時あきらめ切れずに取り寄せたのでしょう。

　リスベート・ツヴェルガー好きなら絶対に持っておきたい本。
言葉のない絵本のようで、一枚一枚の登場人物の表情がとても複雑で、見ていて見飽きないし、何度でも開きたくなる。絵が心の壁に張りついて、寝床についたあとも残ってしまう。
　イラストを描きたくなる本かもしれない。

絵本作家リスベスツェルガーの画集。少女時代のイラスト（！）から1993年までの挿し絵を集めた贅沢な作品です。ページ数も100ページ超と見応えたっぷり、彼女独特のクラシックな世界を十分に堪能できます。絵本ではなく画集なので、言葉がわからなくても楽しめます。ツェルガーの絵に魅了された一人として、是非みなさんにおすすめしたい一冊です。