インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

考えないヒト - ケータイ依存で退化した日本人 (中公新書 (1805))

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
Amazon.co.jpで確認
卑怯な本 ★☆☆☆☆
 著者の、携帯電話に代表される情報機器の普及によって、生活は便利になったものの、人々の思考力の衰退、家族の崩壊などの「退化現象」を起きているという主張には同意できる部分がある。
 しかし、本書における、その主張を下支えする記述については大きな問題があると言わざるを得ない。例えば、本書においては、「出あるき人間」というものが退化した日本人の類型として取り上げられているが、実際に「出あるき人間」がどの程度日本に存在するかについて、著者は「ここ五年で劇的な増加を遂げたと私は推測している。もっとも、統計的に調べたわけではないので、詳細は不明なままであるが、増えつづけていることは確かだ。(P.10)」と語るのみである。ところが、このように自ら調査を行っていないことを告白しながら、「増加の引き金となったのは、疑いもなくケータイの普及である(P.10)」と断言している。
「出あるき人間」の実数とその推移を把握していないのに、「増加の原因はケータイである」と主張することは可能なのだろうか。「研究者」が書いているものとは思えない、稚拙な論理展開である。本書においては一事が万事この調子である。
 例え主張が妥当なものであったとしても、その根拠を提示する手法に問題があれば説得力を失ってしまう。著者は「はじめに」において「もちろん、一連の推測がまったく見当はずれである可能性も大いにある。だが趣味でしている作業なら、的はずれであったとしてそれが益にならないとしても、またさして害になることもあるまい(P.F)」、「宝くじでも買ったつもりで、つき合ってくださると幸いである。(P.G) 」と「逃げ」をうっている。しかし、「京都大学教授」という立場の人間が、若者差別に繋がりかねないこのような本を「趣味」で出す事の問題点を著者は把握するべきだろう。
“情報化により人々が失ったモノを体系化した1冊” ★★★★★
「人間は、言語遺伝子が進化した10万年あまり前の姿
 に近いところへ、戻ってしまった」
と霊長類を研究している著者は主張する。
その原因となったのが、情報化に伴う携帯電話の普及である。

本書では、「出あるく」「キレる」「ネット依存症」
「文化の喪失」「サル化する日本人」
という社会問題になっている5つの事柄を抽出して、
携帯電話の登場によって、どんな弊害が生じているのかを
まとめられている。

▼印象に残ったフレーズ
【人は自分という存在の中に、周囲から期待される姿を
 かなりの程度取りこんでいるが、情報化によって、
「自分は何をすべきであると社会から求められているのか分からない」
「自分を社会はどう見ているのか不明である」といった思いを持つ人が
 急増している】

情報化により、価値観が多様化した反面、確固とした価値観
を喪失してしまったと著者は主張しています。
文化というものは、誰もが敬う価値観によって形成されるため、
現在の「ルイ・ヴィトン」人気のような「文化」が
作られているのだとか。
しかし、そのような「文化」からはフィードバックが少ないため、
「私は誰?」「ここはどこ?」状態に陥るのだそうです。

▼総評
文化という面で知れたことが読んでよかったと思えました。
「人はなぜ群れるのか?」「現代の人々が抱える悩み」
といった疑問に応えてくれる本だと思います。
また、文章が丁寧に体系化されているため、
とても読みやすかったです。

■著者プロフィール
正高信男(まさたか のぶお)
1954年大阪生まれ。
大阪大学人間科学部卒業、同大学院人間科学研究科博士課程修了。
東京大学理学部助手、京都大学霊長類研究所助教授などを経て、
現在は京都大学霊長類研究所教授。
比較行動学を専攻している。
もはや作文レベル ★☆☆☆☆
はじめて著者の著作を手を取りました。どなたかもおっしゃってたように、例えばケータイとか出歩きに対して、どれぐらいの統計的資料をつかわれたのか、はなはだ疑問です。あとは、私も知ってるキーセンテンス(ケータイ、ひきこもり)となにやら比較行動学的な資料と説明が入っているんだが、そこに対しての深い考察はないわけです。もはや、感想レベル。私には論旨にも統一感がなく感じられました。正直問題意識にこたえうるないようじゃない。
テーマがテーマだけにもっと慎重に扱って頂きたいなぁと思います。
著者の思い込みだとしても ★★★☆☆
私はまさに「ケータイ世代」の若者ですが、なるほどこういう風に思われているのか、という視点で読むには参考になりました。
初めに趣味で書いた本云々というのだから、それくらいの気持ちで読むのがいいのではないかと。
個人的には、「出あるき人間」の側面は少し自分にもあるなぁと思い、よく見ていると思う部分もありましたが、一部にしか当てはまらない話をまるで一般論のように述べる言い方には疑問を感じました。たとえばひたすら渋谷のマックにいる若者を見ながら書いたかのようだなあと感じました。
そういったことを踏まえて一度読んでみるのは面白いかと思います。
内容は一見の価値はあり程度 ★☆☆☆☆
話題になっていたので私も購入し読んでみましたが、とてもシニカルな内容で
現代へのアンチテーゼとしての内容が見て取れますが、おそらく20代以下の世代
への警鐘としてしか価値のある内容ではないと思いました。少なくともポケベル
を持っていた世代の私にはまったく価値のある内容の本だとは思いませんでした。