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殿さまの日 (新潮文庫)

価格: ¥580
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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時代劇でありながら、現代劇の味わいあり。 ★★★★★
 本作は星新一氏の短編集としては珍しい

 時代小説のみを収録したものとなっております。

 時代小説という形になっていながら、現代劇のような作りとなっているのが特徴です。

 その中でも私のお気に入りは

 「殿さまの日」    藩主の日常を淡々と描きながら、人生を語る一編となっているのが

            素晴らしいです。

 「江戸から来た男」  真の恐怖は人間の心の中にあることを

            コミカルな形で描いております。

 「薬草の栽培法」

 「ああ吉良家の忠臣」 この2編は、多くの人に知られている「忠臣蔵」を

            独自の視点で捉えた傑作です!!!

 「紙の城」      主人公の悪行をコミカルタッチで描きながら
 
            現代にも通じる人間社会の社会の弱さ・滑稽さを

            示しております。 
江戸時代の平和な日々って。 ★★★★★
江戸時代の平和な日々は、事件が少ない。
だからこそ、捕り物みたなものや、
実際とはかけ離れた水戸黄門なんかが出来たんでしょう。
幕末や戦国時代の歴史小説は数多くあれど、
のんべんだらりんと過ぎる殿様の日常なんて、事件ないものね。

でも、そこに、裏の意味を読み取り
本音と建前を、わかっていながら、

ダメになるとわかっていながらも、そのまま、ほったらかして
おくような現実がある。

著者の観察力に、脱帽。

いまだに金字塔 ★★★★★
星新一に魅了され次から次へと文庫を買いあさった方は多いはず。
どれが一番の物語かなんて、ナンセンス(古いか!)であり、決めたくもないでしょう。
だけどこの「殿様の日」は著者の心象風景が最も反映された物語になっているんじゃないかと思うんです。

かつての星製薬をわずかな期間ながらも受け継いだ著者が、つかの間経験した一国一城の主だけが直面する、持てる権力とそれに伴う不自由さ、侘しさ。江戸の時代の地方城主に語らせた治世の日々を淡々と書き綴ったストーリーに、星自身が投影されているように感じたのですが。

高度成長期の時代にあって、斜に構えたSF作家などという的外れな論評も受けた著者の、素直で狂おしい告白が聞こえてくるようです。