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東ゴート興亡史―東西ローマのはざまにて(中公文庫BIBLIO)

価格: ¥900
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論新社
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イタリアを征服したゲルマン民族の物語 ★★★★☆
ローマ史を読んでいると実に様々な民族が登場する。
ローマほど多様な民族と関わり合ってきた国は無いのではないだろうか?
ローマの歴史に興味があれば、自然とこれらの民族についても知りたくなるのが人情であろう。
ゴート族はゲルマン系の一民族であるが、西ローマ帝国を滅亡させたことで有名である。
ゴート族は、西ゴート族と東ゴート族に分裂しそれぞれ異なる行動をとる。
この本では、主に東ゴート族を扱っている。
ページ数も手ごろで、東ゴート族の起源から彼らの王国の滅亡までの歴史を知ることができるる良書だと思う。
この本を読むといかに東ゴート族の歴史が波乱に富んでいたかが実感できる。
北欧から南ロシアまで移動したかと思うと、遊牧民のフン族に蹂躙され、一時期彼らと行動を共にしたり。
その後、イタリアに渡り西ゴートの王国を滅ぼし、東ゴート王国を建国するが、東ローマ帝国に滅亡させられてしまう。
しかしながらもし東ローマ帝国にユスティニアヌスのような強力な皇帝が出ず、彼らが少し運に恵まれていたなら彼らの王国は、さらに長く存続していたかもしれない。
ローマ時代と中世を結ぶゴート族とは? ★★★★☆
 塩野七生女史の「ローマ人の物語」の最後のほうに出てくる東ゴート族。個人的にはカリ城のゴート札からの因縁か。なんとなく気になっていたので、ローマ側からではなく、ゴート側から記述した本を読んでみたくなったのだ。

 イタリアを数十年に渡って平和理に支配した東ゴート族の王テオドリック。その娘アマラスウィンタは家臣によってローマの北30kmにあるボルセーナ湖に浮かぶマルターナ島で殺害されるのだが、この湖の水を抜くとローマの遺跡が出てくるのかもね。
「東ゴート」という言葉にピンとくる人なら誰でも面白いはず。 ★★★★★
学校の世界史の授業ではおそらく1ページにも満たない扱いであっただろう東ゴートを一冊丸々扱った本として(さらに一般読者にも読みやすい本として)、とっても貴重だと思います。
アッティラやオドアケル、テオデリック大王等の主要な人物のことを名前だけでも知っていれば十分楽しめる内容です。

フン族によって弱体化した西ローマをオドアケルが滅ぼし、それを東ゴートが滅ぼして、さらに東ローマが東ゴートを滅ぼすという流れですが、筆者は面白く読ませるのが非常に上手い!
俗説は俗説であるとキッチリ断言したり、雑学も色々載せてくれていたり。

さらに、個人的に本書で一番好きなのは、「蛮族」としてのフン族やゲルマン民族、という一般的なイメージをひっくり返しているところです。
アッティラは実は暴力とか略奪だけの人間ではなかったし、オドアケルも軍人として西ローマを滅ぼしたことによって野蛮で独裁的なイメージではありますが実際は善政をしいていたようですし、テオデリック大王も「大王」と言われるぐらいですから言わずもがな。
素人が勝手に持っていたイメージを吹っ飛ばしてくれます。

とにかく、これぐらいの時代の歴史に興味がある方は誰が読んでも楽しめるでしょう。
超オススメ。
中世初期は難しそう ★★★☆☆
西ローマ帝国滅亡と神聖ローマ帝国成立の間にイタリアを支配した東ゴート族の来歴から滅亡までをたどった本だ。

この時代のことは、西ローマ帝国滅亡直後にオドアケルの帝国てのがあったくらいしか覚えていなかったので、まとまった知識を得ることができて、それなりに面白かった。

しかし、当然と言えば当然なことに、政争史、戦争史に終始しており、経済的文化的バックグラウンドが全く分からないのは、フラストレーションがたまった。この時代から中世初期は、記録もあまり残っていなくて、支配者の動向以外はあまりよくわかっていないのかもしれない。
英雄をかく語りき ★★★★★
いわゆるゲルマン人の大移動・西ローマ帝国の滅亡を簡潔かつ鮮やかに軽妙な語り口で読ませる歴史ノンフィクションです。

さて、東ゴートのテオデリックやトティラといった王達は、強く、賢く、ルックスも良い、という3拍子そろった人物で、ゲルマン人の英雄とはこういう人たちであったのか、と考えさせられます。日本人の英雄像とはやはりちょっと違って、頼朝と義経のいいとこどりしたような人物になるのでしょうか。

ともあれ、この作品はテーマからいっても裏「ローマ人の物語」というとわかりやすいかも。ただし、その妙なる語り口は塩野七生のそれより数段こなれています。歴史好き・読書好きの方には、同作者の「カルタゴ興亡史」と併せて是非一読をお勧めします