こんなジジイに私はなりたくない!
★★★★☆
まるで月刊のように、より正確なら季刊のように続々と発売される永井荷風本の最新刊、長いファンには既知の事柄ばかりですが、甥で養子となった近親者による本であることが高ポイントでしょう、
浅草、市川、隅田川、言問橋、レビュウ、そして「お歌」といった単語に敏感に反応してしまう日本全国3000万人の荷風ファンにはぜひ手元に置きたい一冊であることは間違い無し、
それにしてもこんなケチで偏屈で偏食で不能のくせに妙に好色な老人などに私はぜったいなりたくない、と思います、みなさん、目指すなら賢妻と女中に囲まれ贅沢三昧の谷崎でしょう、もっとも荷風本人は谷崎の人生の合せ鏡として自身の後半生を演出した可能性が高いですけど、