かなりpolitically incorrectな本です
★★★★☆
Guns, Germs and Steelが面白いと思った方は、こちらも楽しめると思います。マルサスの罠についてここまで詳細に論じているものを読んだのは初めてだったので、私は学ぶ所がたくさんありました。Political correctnessに配慮することなくストレートに色々なことが書かれています。
実際に扱われている事例はイギリス経済がメインです。(著者がイギリス出身で、英語圏の読者が対象であり、実際に英語圏を対象とした経済(史)研究が一番盛んであるし、中世からの信頼できる記録が残っている社会が他には少ない、等々の理由は理解できますが)英語圏から他を見下ろす視点が気になりました。比較として、日本、インド、中国、それからいくつかの現代の未開社会についてはある程度言及されています。
大学教養程度の経済の知識があれば助かりますが、知識がなくても理解は可能です。英語はとても平易です。