落語初心者向けの漫画本
とにかく、おもしろいです
日本の和の笑いが漫画と落語をうまく絡め合わせてのこの本
一読してみる価値はありますね
落語･･･特に、古典落語初心者にはオススメ

落語の風刺も程よく効いており、楽しく読める漫画です。落語の内容も知れば、更に面白さが深まる本です。

タイトル通り、風間亭やんわりの落語として読めば、いい。
なにを言いたいかといえば、この漫画の好き嫌いは、風間亭やんわりの落語の好き嫌いと同じだということ。

漫画だといっても白鳥とくらべれば（くらべるのもどうかと思いますが）、きわめてオーソドックス。
サッカー選手になった寿限無クンは、長い名前をよばれているうちに、パスカットされてしまう。くらいなものです。

↑に書いた書き方でわかるかも知れませんが、高座があって噺家が座布団の上に座り、落語を話すという描写の仕方ではありません。落語家の個性にライトをあてるならこの手法が、よいと思います。
本書では、落語の登場人物たちがそのキャラクター通りに、場面場面で行動するであろう、ばかばかしいやりとりが漫画になっています。
落語自体を紹介するなら、この方法がよいと思います。
意味も面白さの質も違うけど、『幕末太陽伝』を思い出しました。
たぶん、あの映画を見てから落語が好きになったクチ、だからでしょう。

さすがに新潮社というべきか、本の作りも丁寧で、落語家と作者の対談も収録。
おすすめです。

著名な落語の筋書きを現代風にアレンジして漫画化したもの。さらに個々の噺の「その後」も描かれている。よくできたギャクマンガのように現代化されているので、初心者のための落語入門として使えるであろうことはもちろん、特に「その後」の描き方などは、玄人筋にも楽しく読めるのではないかと思う。個々のアレンジや「創作」には賛否両論があるだろうが。
選ばれたネタは、「だくだく」や「弥次郎」や「あたま山」のような、まさに言葉が独自の世界をつくりだすという落語の真骨頂のような作品を主に、「芝浜」や「おせつ徳三郎」など芝居の原作にもなるしっかりした物語まで取り揃えて計11席分である。私的には「出来心」のエスカレートぶりが面白かった。
また、著者が志の輔・昇太・喬太郎・楽太郎・毒蝮三太夫とそれぞれ行った短い対談も収録されており、ファンには嬉しい。とりわけ毒蝮さんが、自身の毒舌ラジオがうまくいっているのは「落語」のお陰、と述べるところなど、とても含蓄深かった。