ハーフで海賊
★★★★☆
ついに鄭成功は明国の海軍をまとめることに成功し、長江をさかのぼり、南京を攻略しようとします。
天災や病に悩まされ、苦しい攻略戦の上、やっとのことで南京決戦までこぎつけますが、地上戦で圧倒的
な実力差のある清の軍隊に蹴散らされ、結局は敗走していき、明王朝は実質的に歴史から消えていきます。
しかし、時代は鄭成功に新たな道を示しました。
当時、オランダに占領されていた台湾では、反オランダの気風がたかまっており、戦争に長けた軍人の登場
を必要としていました。
そこに現れた鄭成功。オランダ軍を蹴散らして、台湾の首領になります。
この物語はここでおわります。
中国人(漢民族)を父とし、日本人として8歳まで長崎で育ち、商人であり、海賊である人物が
中国と台湾の歴史に大きくかかわっていた、というとても興味深い物語(実在の人物で歴史的事実ですが)
でした。