アリー・myラブ ~ハート・アンド・ソウル サウンドトラック2 featuring ヴォンダ・シェパード
価格: ¥2,520
ヴォンダ・シェパードも首をかしげたことだろう。これは確か、彼女の名前の入った、彼女の作った曲を収録した、彼女のアルバムだったはずだ。にもかかわらず、名もなきバーの歌い手としてこの人気TVシリーズに出演している彼女は当然の扱いを受けていない。以前からソロ・アルバムを何枚かリリースしながらも、しっかりと名前が売れるようになったのは確かに「アリー・マイ・ラブ」以降のことだし、ここに収録されている多くの曲はアリーのさまざまな心情を表したものが中心だ。シェパードは、ドラマーのピート・トマス(エルヴィス・コステロと共演経験あり)、ベーシストのデイヴィ・ファラガー(元クラッカーのメンバー)、ギタリストのヴァル・マッカラム(ピーター・ガブリエルと共演)という超一流のバック・バンドに支えられ、ルルの“To Sir, With Love”を牧師でもあるアル・グリーンと組んで、“Baby, Don’t You Break My Heart Slow”をインディゴ・ガールズのエミリー・セイラーと組んで素晴らしいデュエットをきかせている。しかし残念なことに、今やアリーには欠かせないテーマ曲となったオリジナル曲よりもドン・マクリーンの“Vincent”、ピーター&ゴードンの“World Without Love”、アイズレー・ブラザーズの“This Old Heart of Mine”などのカヴァー曲の方が目立っていて、そのせいでシェパードはシンガーソングライターではなくただの飾りものの歌手であるような錯覚を生んでいるようだ。(Rob O'Connor, Amazon.com)