ニューヨークのジャズ~フュージョン・シーンの売れっ子ミュージシャンを贅沢に配した都会的で洗練されたサウンド・プロダクションが、サイモンの紡ぎ出す繊細かつ豊かなメロディ・ラインを優しく包み込む。ウディ・アレンの映画を思わすようなストーリーテラーぶりも秀逸だ。アルバムの中でも特にNYを想起させるタイトル曲が、実はマッスル・ショールズのリズム隊による演奏というのも面白い。(木村ユタカ)