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アドルフ・ヒトラー―「独裁者」出現の歴史的背景 (中公新書 (478))

価格: ¥861
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論社
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「ヒトラー」と「ドイツ」 ★★★★★
ヒトラーのイメージと言えば「狂信的な独裁者」が一般的だと思いますが、この本は実際のヒトラーは「普通の政治活動家」に過ぎなかった、ということを明らかにした本です。(当時のドイツを基準にすればですが)

具体的にはヒトラーやナチスが主張した、反議会主義、反資本主義、反ユダヤ主義などの主張は、当時のドイツでは特に極端な主張ではなく、ナチスを受け入れる土壌が当時のドイツにはあったということです。

ヒトラーにしても始めから独裁者を目指したわけではなく、ある意味優秀な政治活動家だったため、自然と独裁者になることができた、と考えた方が良いようです。
確かに「変な本」です ★★☆☆☆
他のレビューにもある通り、「変な本」である。要するに中途半端に学術的なのである。著者が書きためた論文が下敷きになっているからだろう。しばしば、「・・・というこれまでの説は完全に否定されている」という断定が登場するのだが、その論拠は他の研究者の著作なのである。歴史研究家ではない一般読者は、なぜ当該他の研究者の主張が真で、「これまでの説」が偽であると断定できるのか、そこが実に不可解なのである。新書版ながらむやみに学説を引用するのは、著者自身は原史料を参照していない証左である。しかも読み物としてまったく面白くない。歴史学者には、厳密な史料解釈から逸脱せず、しかも見事なまでにストーリーテラーとしての資質を発揮する方が少なくないのだが、著者はそういう方ではないようだ。
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「変な」本 ★★★★★
ヒトラーに関心を持ち最初に購入した本です。
Aという本にはこういう記述が、Bにはこう書かれている。
ただ実際はこうだった、という内容が続く。変な本と当時は思いました。
いわゆるナチスの俗説や通史、報道がいかにでたらめオンパレードであったかをわざわざ村瀬氏が解説しているわけです。
歴史を多面的に考えるきっかけとなりました。
独裁者の出現の必然性 ★★★★★
ヒトラーというと近親結婚がもたらした異常性格、本当はユダヤ人の血が流れているといった彼個人の突然変異的な存在だとみなされ、ナチス現象もヒトラー個人の責任だとする認識が一般的であるが、本書はそういう見方に意義を唱えている。反ユダヤ主義もドイツ人の東方進出もヒトラー出現以前から伝統的にドイツにあったものである。本書ではオーストリア時代にヒトラーが二人の著名な反ユダヤ主義者ルエガーとシェーネラーの思想の強い影響を受けていることを指摘している。ドイツに潜在している反ユダヤ主義と支配層の東方拡大思想をうまく結びつけ、大衆煽動に長けた「優等生」だったからこそ「独裁者」になり得たのだと主張している。事実、ガス室はナチスの発明ではなく、ドイツの精神病学会が精神病者の安楽死のために考案されたもので、それをナチスがユダヤ人などに「応用」したものである。独裁者とナチズムの出現は長年の歴史的背景があったことをいみじくも指摘している。