【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:斎藤惇夫/作 藪内正幸/画 出版社名:岩波書店 シリーズ名:岩波少年文庫 044 発行年月:2000年06月 関連キーワード:ボウケンシヤタチ ガンバ ト ジユウゴヒキ ノ ナカマ イワナミ シヨウネン ブンコ 44 ぼうけんしやたち がんば と じゆうごひき の なかま いわなみ しようねん ぶんこ 44、 イワナミシヨテン 0365 いわなみしよてん 0365、 イワナミシヨテン 0365 いわなみしよてん 0365
読書初心者にはぜひ薦めたい一冊
★★★★★
まだあまり本を読んでいない子供にとって、物語のおもしろさを知る一冊だと思う。
子供にとってはわかりにくい、小難しい表現は見られなかった。そのため読書初心者でもすんなりと読めるだろう。
登場するネズミたちはものすごくユニークで個性がきわ立ち、また決してあきらめまいとする勇気もある。そのため自分よりもはるかに強いはずのイタチと戦う場面にさしかかると、ネズミの戦う姿に圧倒され、久しぶりに時間がたつのを忘れて一気に読んでしまった。
さらには、ただ単にか弱そうなネズミまでが、主人公たちのようになけなしの勇気を兼ね備えているのにも気付き、はっとさせられる。
それにもっともすばらしいと思えたのは、やはりイタチたちとの戦いの後のラストシーンだ。感動が胸をうずまく快感を、抱かずにはいられない。
物語に隠れているものを発見したときの驚き、感動を味わうことのすがすがしさに、ぜひ浸っていただきたい。
なお私論ではあるが、ノロイがネズミたちを誘惑している場面は、どこか現代社会に通じているような気がした。
飢え、疲れきり、心身共に限界であるネズミの前に、食べものを並べ、甘い言葉を歌い誘惑するノロイ。
その誘惑にあっさりとのってしまうネズミたち。
世間にもまれ、つらい現実に耐えかねた人間たちが、目の前に吊り下げられた甘い勧誘(例えばお金が楽に儲かるという、あるはずもない方法や悪質な行為など)に走る姿と、誘惑にのるネズミたちの姿が重なる。
もしネズミたちが主人公によって止められなければ、とたんにイタチの餌食になっていた。
このことを踏まえて考えれば、ますます現代社会に通じていると思えてくる。
そういう意味で、この物語には戒めの要素があった。
名作
★★★★★
この本を読んだのは高校の頃でした。
読み終えた感想は、「アニメより壮大な物語」
でした。
主要なキャラが死んで行き、落ち込んでる所へ
ノロイの執拗な攻撃と誘惑。
そして最後の大どんでん返し。
これほど夢中になって読んだ本は無いです。
買って損はないと思います。
最後にノロイはアニメより残酷で恐ろしく
ずる賢く、まさに悪役にふさわしいキャラです。
多様なキャラクターたちが活躍する物語
★★★★☆
ノロイとの戦いには戦力になりそうもないオイボレというネズミが出てきます。ただ、彼の存在はノロイとの戦いを過去にさかのぼって考えるときに重要な意味を持ってきます。こういったキャラクターが描かれていることが、物語に厚みを持たせています。また、ガンバたちは最終的に勝利するものの、大きな犠牲(ネタバレになるので詳しくは書きません)を払います。この犠牲があって得た勝利こそが、『冒険者たち』を魅力的なものにしています。これらの点は、残念ながらアニメには描かれませんので、アニメで満足せずに、原作を読んで欲しいものです。
できれば、『グリックの冒険』『ガンバとカワウソの冒険』も読んで欲しいです(3作を通じて、藪内正幸さんの挿絵も印象に残ります)。
けれど 夕陽は おまえと仲間の 髑髏を映す
★★★★★
この原作版での仲間の一人「ボーボ」はその名の通り、ボーっとした性格で、
仲間たちが議論を白熱させても、ひとりボーっと「さかなになって海を泳いでみたい」と考えている。
そのボーボが、イタチとの長い戦いで仲間がみんな疲れ休んでいるとき、突然叫び声をあげ、一人で突っ込んでいった。
イタチが隙をついて岩の間から入り込みネズミたちを襲おうとしていたのである。
別に誰かに指示されたわけじゃない。ボーボだって、できたら危険なことは避けて、
いつものように空想にひたる自分の好きな時間を過ごしていたかったはず。
でもボーボは突っ込んだ。気がつけば体が動いていた。そしてボーボは・・・
「ガンバと15ひきの仲間」の題のとおり、ひとりのヒーローだけの物語じゃない。
いろんな性格、いろんな考え方が、時にはぶつかりながらも、ある瞬間、ひとりの力が最大限に輝く場面が描かれる。
ふだんは脱力キャラのボーボも、勇者として敢然と戦い、そして仲間を守った。
人間でも同じと思う。万能な人間なんていない。
自分が力を発揮できる、その瞬間をいかにして見逃さないようにするか。
そして、その瞬間が来た時、いかに最大限に自分の力を発揮するか。
それが自分のみならず、仲間のためになれるのならば最高だ。
薮内正幸さんのイラストは、ネズミやイタチの毛の細部まで丁寧に描きこまれ、
それが擬人化されて歌ったり踊ったりしている姿が自然に見えるのも、すごい力量です。
300ページのネズミとイタチとのダンス合戦のイラストに笑みがこぼれ、
340ページの岩の隙間でのイタチとの激闘シーンのイラストに手に汗にぎり、
そして357ページのイラストでは涙することでしょう。
ガンバの冒険
★★★★★
いなかに住むネズミのガンバが、友達ネズミのマンプクと共に海を見にいくことから始まった
いろんな冒険の最初のお話。助けを求めに来た島ネズミたちの為、島に行くまでの話や、島の仲間たちとの合流、イタチのノロイとの戦い、終りまで一気に読みきってしまうほど面白い。
1975年東京ムービーにより製作されたテレビ版ガンバの冒険の原作として知られ、出崎統監督により1984年に映画化もされました。アニメもいいけど原作も面白い、初版が発表されてから、ずっと読み続けられた名作です、冒険者たち―ガンバと十五ひきの仲間ぜひ読んで見て!