美貌と実力をあわせもつウィノナ・ライダーが、悪魔に立ち向かうヒロインを抑えた迫真の演技で披露するオカルト・ホラーの快作。監督が『A.I.』などスピルバーグ作品の名キャメラマンとして知られるヤヌス・カミンスキー(これが監督デビュー)だけあって、明暗を際立たせた静謐(せいひつ)な映像美もすばらしく、特にトイレでヒロインが見る幻覚シーンは、心理恐怖の映像スペクタクルとして屈指の出来栄えである。製作にメグ・ライアンが参加している。(的田也寸志)