しかし、全編窒息しそうなテンションに満ちていた1作目に比べ、この2ndでは曲数も10数曲を収録し、轟音の中にも透明感のあるヒリヒリするような楽曲だけでなく、ひたすらに美しいメロディに「叶わなさ」を潜ませる表現力も身に付けて、人間としてタフになったことを証明した。タイトルも示唆しているように、両義性を具体化できるようになったリアリティを確認してほしい。ジャンルのせいでこのバンドを遠ざけているなら、後悔必至。(石角友香)