本作はトミー・リプーマ、ジョン・カウハード、ドラマーのブレイン・ブレイドが平等にプロデュースし、楽曲の多くはミッド・テンポでアレンジされたジャズ・フュージョンのナンバー、霊歌、ブロードウェイ・ナンバー、ラテン音楽、ライト・クラシック、オリジナル曲だ。軽やかで滑らかなライトのボーカルは、フローラ・プリムの70年代の名曲「Open Your Eyes, You Can Fly」やモンゴ・サンタマリアの「Afro Blue」(ダニーロ・ペレスがピアノで参加)、あるいは『The Wiz』収録の「Soon As I Get Home」のどれに持ち味であるセピア色を加えようとも、レイラ・ハザウェイの才能を彷彿させる。本作は将来性を予感させるデビュー作であるけれども、南部的なタイトル・ナンバーが証明するように、ライトが心の底からソウル・シンガーであることを感じさせる。ひとつ確実に言えるのは、リズ・ライトの前には果てしない未来が一点のくもりもなく広がっているということだ。(Eugene Holley, Jr., Amazon.com)