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考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? (角川oneテーマ21 A 114)

価格: ¥760
カテゴリ: 新書
ブランド: 角川書店(角川グループパブリッシング)
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WC南ア大会の予測と日本人への提言 ★★★☆☆
前半は過日行われたWC南ア大会の予測だ。日本の戦い方と他のリーグについての評価をしている。今読むとその予測の的確さを見ることができる。
アフリカ勢は拝金主義にまみれているのであまり活躍できないだろうとの指摘は、日本人が貧しさ故のハングリーさが無いと言われる常套句を封じるだろう。

後半に提言として、日本人のメンタリティとリスクについて述べている。
社会における減点主義の影響か、先の大戦後のトラウマを引きずっているのか、過度の失敗を恐れリスクを取らない。
年長者の意見をつい聞きに行ってしまう。同じポジションに年齢差のある2人がいると年長者を尊重しすぎてしまう。
最も重要な指摘は、やはり自分で考えること、サッカーの特性上走りながら考えるスピードの重要性である。

そういえば、一時期、これからは野球型経営よりサッカー型経営だ、なんて意見も流行った。
走りながら考えることは今でも徹底されているか。ちょっとビジネス的にも考えさせられる。
本書はオシムからの日本人への有り難いプレゼントである ★★★★☆
オシムの偉大さは、彼が有している課題を分析する力、状況を的確に把握し、未来を予知する能力に極めて長けていることであると思われる。オシムという目でサッカーを捉えると、素人では到底、見えてこないそのゲームの面白さ、勝負を決定づける背景にある要因等が浮かび上がってくる。オシムが捉えると、サッカーというスポーツがみるみる平坦なものから様々な要因等が複雑に絡み合った立体的で興味深い事象へと昇華していく。そして、そのようなことを可能ならしめているのは、オシムのサッカーへの深い造詣と論理的な思考力である。この本の凄いところは、ワールドカップが始まる前に書かれているにも関わらず、ほとんどオシムの指摘したような展開となったことである。イタリアとイギリスの予選落ちは、さすがのオシムでも読み切れなかったが、他は本書で指摘されたような展開となった。特に日本が含まれたグループEの予測結果は、ほとんど指摘通りとなった。この稀代のサッカー脳が日本サッカーそして日本人と縁があったことは、本当に幸せなことだったことが理解できる良質な本である。そして、我々に必要なことはサッカーだけに限られず、「考える」ことであるというメッセージは、彼の日本そして日本人への愛情がこもったメッセージであることが本書から理解できる。本書はオシムからの日本人への有り難いプレゼントである。
広い視野 ★★★★☆
 ワールドカップの前に読みました。もちろん直前の日本代表に
ついても語っていますが、それよりも育成に関する意見に注目し
ました。

 第5章P169ですが、「急ぎすぎず、子供がノーマルに成長
するような育成を心がけなければならない」の部分は重要だと感
じました。やはり育成システムにおいて優れた指導者がいなけれ
ば、本当の意味で長期的に強くなれないという事でしょう。

 その上で、模倣でなく独自性を追求すれば、もっとファンに驚
きを与えてくれる日が来るのかも知れません。
さすがに、よく見えている ★★★★☆
 W杯のドラマチックさとダイナミックさ(特に岡田監督の決断)は、サッカーに留まらず、経営やマネジメント全般に対する示唆を含んでいたと思う。
 たとえていえば、アジア予選を突破した主力を、ある意味、「切った」ことは、会社を伸ばした経営陣の一角を「切って」、新分野担当部長を副社長に登用するぐらいの外科的治療だったと思う。

 本書は、今年の4月10日発売。内容を見ると、W杯のグループ分けが終わったが、実際の試合が始まっていない状況での記述であるが、先を見通したような内容も随分含まれていておもしろい。
 題名は、「考えよ」であるが、第1章は、グループリーグの対戦相手の解説がほとんど、第2章はW杯の観戦ガイドである。

 日本選手の長所と短所についての記述は、日本文化論としてとてもおもしろい。また、日本チームの弱点に関する記述もおもしろい。
・フィジカルでは見劣りするが、アジリティ(敏捷性)に勝っている。プレーにスピードがない。考えすぎて瞬時の判断が遅い。
・日本人の長所は、機敏性、闘争心、プレーヤーの知性
・日本では、テクニックのある選手は走らなくていいと考える傾向があるが、テクニックのある選手がもっと走れば、より次元の高いサッカーができる
・相手のゴールを脅かすストライカーがいない

 近代サッカーについても述べている。
・FLANKS(ウィング)のポジションが最も危険で、FLANKSを突破できるチームが勝つ
・走らない選手をウィークポイントと見なしてつけ込んでくる傾向がある(走らない者にはプレーする資格がない)

 個別の選手の記述は、結構そうかなと思ったが、本田選手については、さすがのオシム氏もちょっと予想を外しているようだ。
・中村俊は、ディフェンスを意識したときに、完全にガソリンを失ってしまう
・遠藤はドリブルで向かってくる相手からボールを奪おうとせず、抜かれてしまう
・中村俊、遠藤は、パスを出した後に、ゴール前にスプリントしようとしない
・中沢と闘莉王は、高さを持ちフィジカルに長けたセンターバック
・経験の浅い23歳の選手(本田)が、どうやってワールドカップのような大舞台での難しい状況を乗り切ることができるのか

 なお、高校サッカーについて述べていて、ユースでない選手の育成ルートがあることにポジティブな評価を与えている。
考える!ほどの内容はないものの… ★★★☆☆
オシム関連の本としては、もっとも薄っぺらい内容だと思う。
2時間あれば、読み切れてしまう。
だからあまりこの内容を気にとめてもいなかったけれど、W杯がここまで来て、改めてオシムの洞察力に感服。
アフリカ勢の早期敗退や、惜しくもベスト16はならなかったがスロベニアの健闘、そして日本はグループリーグを突破できるという根拠が、あとで納得できる。
つくづく、オシムジャパンを見てみたかった。岡田さんには悪いけど。