Legend [DVD] [Import]
価格: ¥2,050
映画『ロスト・ハイウェイ』のピーター・グラルニックが脚本を手がけ、俳優ジェフリー・ライトがナレーションを担当した本作『Sam Cooke - Legend』は、稀代の才人サム・クックに目を向けた感動作。ケーブル・テレビ局VH1のために制作されたものだが、本放送時よりも長いバージョンとなっている。それでも、今は亡きシンガー・ソングライターをわずか70分間で隈なく検証することは不可能だ。しかし、クックのリイシュー盤CDを何枚か監修した経験を持つグラルニックは、驚くほど緻密なバイオグラフィを見事に書き上げている。
ここで語られるのは、クックのゴスペル的ルーツ、画期的なキャリア変遷、公民権運動への参加など。全体のストーリーを補強するかたちで、貴重な演奏記録やインタビュー映像が挿入される。とりわけ、ディック・クラークとの対話は含むところの多い内容だ。コメンテーターとして、クックの家族のほか、アレサ・フランクリン、ルー・ロウルズ、ボビー・ウーマックといったミュージシャン仲間たちが登場。また、ボブ・ディランの「Blowin' in the Wind」(クックが自分で書きたかったと語った曲)のカバーや、友人のカシアス・クレイ(その後すぐにモハメッド・アリと改名)との愉快なデュエットは音楽的なハイライトと言えるだろう。(Kathleen C. Fennessy, Amazon.com)