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トロムソコラージュ

価格: ¥65,354
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新潮社
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第一回鮎川信夫賞受賞作 老いてますます盛ん! ★★★☆☆
 表題作は、ノルウェーのトロムソに滞在した折に、即興的にノートパソコンで書いた長篇詩だそうです。当時デジカメで撮影したスナップ写真(ちょっと浅井慎平っぽいかも)を何枚も挿入している。七十代後半のご高齢にしては(失礼!)、若々しくて自在な遊びごころにあふれています。詩を書くことを楽しんでいる感じ。

 そのほかの収録作品は、どれも物語の要素を含んだ、やや長めの詩。私見では、必ずしもすべての詩が功を奏しているとは言いがたい(生意気でスイマセン)。しかし、現代の日本を代表する詩人の意欲的な試みにたいして敬意を表したいと思います。

「人は詩だけで生きているわけではない。歴史に連なる自分の物語を意識せずに、人生を送ることは出来ない。」
 と、詩人は、あとがきで意味深長なことを述べています。

 私にとって、谷川俊太郎の数ある詩集のなかでは、せいぜい中の上くらいの位置づけかしら(それだけこの詩人に寄せる期待値が高いということでもある)。もちろん、もしあなたが谷川さんのファンならば、目を通しておいて損はないでしょう。ちなみに、第一回鮎川信夫賞(いつのまにか創設されていた)を受賞したそうです。

谷川さんの長編詩集 ★★★★☆
谷川さんは、詩人という枠に捉われることなく、幅広い作品を発表していますが、あとがきでも書かれているように長編詩というのは少ないと思います。
過去に、散文詩に挑んだ作品もありますが、この詩集とは趣を異にしています。

もちろん、詩の良し悪しは長さではありませんし、その物語性でもありませんので、それだけで評価することはありません。
ただ、長年、詩を書き続けてきて、それでも新しいことに挑戦し続ける姿勢は、それだけで凄いと思います。

「私は立ち止まらないよ」

まさに、書き出しの1行は、決意表明なのかもしれません。

そして、フォーマットは変わったとしても、収録された作品は谷川さんらしさに満ち溢れた作品ばかりです。
「ことばあそびうた」のような部分も楽しいですし、写真も素敵です。
繰り返し読むと、さらに良さがわかってくるかもしれません。