「独創性」で悩んでいる方へ
★★★★☆
「編集」を広く捉え,様々な「編集」方法を紹介しています。
「編集」の意味の広さを知ることにより,「編集」が発想・思考を生み出す技法として使えることを教えてくれます。
‘創造力や独創力はゼロから生み出すもの’と思いがちな自分にとっては,本書を読むことにより肩の力が抜け,とても役立ちました。
ただ,新書版に収めるには情報量が多く,そのせいか,内容も決してわかりやすいとは言えないと感じます。
この点から,☆一つを減じました。
世界の未来を切り開き、個人の明日を描く編集術
★★★★★
「すでにわれわれは二十世紀においてだいたいの主題を提出し、その展開が意外にも難題をたくさんかかえていることを知った。P.38」「問題の解決の糸口はいくつもの主題を結びつける「あいだ」にあって、その「あいだ」を見出す「方法」こそが大事になっているはずp.39」「二十一世紀は「方法の時代」になるだろうp.38」「人間の歴史は情報の歴史であり、編集の歴史なのである。P.43」と編集の重要性を訴え、「われわれがどのように世界とかかわるかという「方法」に目を凝らそうという、いわば「気がつかなかった方法をきづくための方法」というものであるp.138」編集術について解説している。編集の例示が漫画や絵画、心理学の療法といったあきれるほど広範囲な分野にわたっており、「編集術」がどんな人にも使えるもの、役に立つものであり、世界を切り開くための武器になることを感じさせる。学問だけでなく、仕事にも恋愛にも家事にも使えそうな編集術はとても魅力的。自分の創造力が貧困だと悩んでいる人、発想する力が乏しいと思っている人に特におススメ。
かなりマニアックな難解さです。何かを伝えようという努力を全く感じません。
★☆☆☆☆
・情報の編集をうまくやりたい、その為の技術の向上の方法が
書かれているのではないかと期待して1.5回くらい読みましたが
私にはほとんど記憶に残りませんでした。
・理解できないので何が悪いのかも分かりませんでしたが
−使われている言葉が独特で難解だからから か
−例が古すぎて、要求されている教養度合いが高すぎるからなの か
あたりではないかと思います。
(その意味では松岡さんは分からない人には理解出来なくても良いと
割り切る水準が高すぎる、気はしました。)
・松岡正剛さんには何かを感じますが
何かを吸収できると期待するのは無理なのかもしれません。
あまり人にもお勧めしません。
・またいつか読んで理解できる日が来たら評価も上げたいと思います。
私も人なりに本を読み、理解出来る本が95%くらいなので本の評価を
印象と共にダイレクトに付けさせて頂きます。
編集という方法論の実践
★★★★★
編集という概念をコンパクトに編集した一冊。
書籍というメディアでできる限りのさまざまな題材を使いながら、編集を実践した姿を提示している。編集道場という演習もあるが、正直おまけのようなものだろう。ここでは何が正解かは問題視されていないのだから、こんな問題も編集という概念が活用されるということが理解できればよいのではないか。
正直編集の概念をあまりに広く捉えているので、新書という形態では手に余るような部分もあるが、筆者の考える編集の概念に触れるには最適な一冊であり、同時に編集という「方法」の一端に触れるにも適切な一冊であると考える。
私は好きです
★★★★★
21世紀は「方法の時代」になると考えている。ここで「方法」と言っているのは「主題」の時代ではないという意味だ、と著者は言っています。続けて、編集術とは我々がどのように世界とかかわるかという「方法」に目を凝らそうという、いわば「気が付かなかった方法を気づくための方法」だと言っています。
言われてみれば大した事ではないかもしれませんが、「編集」という行動を通して、世界というか社会を解釈していく姿勢には共感を覚えます。
会社の中で知識をハンドリングする立場にありますが、どのような形に編集するか、いつも悩んでいます。その悩みを解決する方向を示してくれた、良き一冊でした。