科学する心を育てる体験
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「理科離れ」が進んでいるといわれる昨今。「体験」の大切さはどこでもいわれているが、その実、「危険だから」「面倒くさい」などの理由によって、質のよい体験活動はあまり行われていないような気がする。「センス・オブ・ワンダー」の考えはどの世代でも有効だと思う。とりわけ、幼児期の体験から得た「感動」は非常にインパクトに強く残り、子どもたちの感性を豊かにしていく。その大切さや具体的な活動、その活動から子どもが考えることなどをこの本は雄弁に語っている。ソニー幼児教育研究支援プログラムの実践から子どもの脳と心を豊かに育てる7つの視点が示されている。そのために、非常に実践と理論につながりが分かる本である。この7つの視点は幼児教育だけではなく、小・中学校にも通じるものである。この考えを理解するために小・中学校の先生方も一読していただきたい。