稀代のパーティー野郎の2ndアルバムは、日本でも大ヒットしたデビュー・アルバム『I GET WET ～パーティー・一直線』の理屈抜きに盛り上がれるパーティー調のロックンロール路線を踏襲しつつ、ゴージャスなロック・オペラ風のサウンドは、よりゴージャスに、アリーナ・ロックを思わせるビッグ・プロダクションは、よりビッグになっている。クイーン、あるいはエアロスミスも真っ青のパワー・バラードやダークな色合いもあるヘヴィ・ナンバーをやっているぐらいで、前作と大きな違いはないけれど、この男にライヴで大合唱は必至のロック・ソング以外のものを求めるファンなどいないだろう。スケールアップしていると意味では、確実に前進している。全身全霊を込めて、生きていることをとことん楽しもう！と歌うこの男の歌はパーティー・ソングと言うよりは、アンセムと言うべきだ。（山口智男）