インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

覇王の家〈下〉 (新潮文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
Amazon.co.jpで確認
粘り強く天下をとった家康の後半生 ★★★★★
信長が本能寺で斃れ、命からがら故郷に帰った家康に対して、電光石火のごとく天下をとった秀吉。家康にしてみれば、秀吉の手法は手品に見えたに違いません。何しろ、家康は常に慎重に、大きな失敗を回避するような行動を常としたからです。
そんな家康でも東海地方に大きな勢力を気づき、ついに、天下人・秀吉と戦うことになります。負けなければ勝ちの家康。長期戦にもちこみついに和睦を勝ち取ります。
…と、本書はここでいきなり家康の死に際にタイムスリップ!この展開には苦笑せずにはいられませんでした。まぁ、関ヶ原にしろ、城塞にしろ、司馬はこの飛ばした時期を書いてますからね…そちらを読め、ということでしょうか。
ところで、本書では一貫して、三河人の朴訥さ、質実さが書かれていて、そのメンタリティがその後の日本人を形成したとまで論じていますが、本書で司馬が一番言いたかったのはそのことだったのではないでしょうか。
家康 ★★★★☆
司馬遼太郎の覇王の家を読み終わりました。
秀吉の太閤記、一豊の巧妙が辻を読み、次に読んだのが家康の覇王の家だった。
家康ってのは秀吉ほどの天才性はなかったんだけど組織の中で人がどう考え行動するかはよほど達観してた。
人とはつまり人間関係だってことが分かる。
三河という家 ★★★★☆
三河武士という功利的ではなく、
忠誠心に篤い家族集団。
その頂点に立つ家康。

家康はその家長として、役割を
見事に演じたと著者は捉えています。
その家風は、江戸時代に日本人の
家風となりいまだに影響を受けている。

また信長に従い、信玄や秀吉に徹底的に
抗った家康の思考を推測することができます。
問題の多い作品 ★★☆☆☆
 司馬遼太郎は家康が嫌いなのではないだろうか。少なくとも好意的には描いてはいない(無論、好意的に書く必要はまったくないが)。山岡荘八の「徳川家康」を平行して読んでいるので、本作の偏狭な内容に少々困惑している。
 氏は家康と彼の創った徳川幕府が現代日本人の後天的性格を作り出したと断言しているが、であるならば、江戸時代と現代との間には歴史的な連続性がなければならないはずである。そもそも徳川家・徳川幕府の性質というのは権力機構の部分の話であり、それは幕府崩壊後の明治時代にどのように受け継がれたのか、そのあたりを氏は理論として昇華できているのかどうか、はなはだ疑わしい。
 また、本作では家康は一貫して現実主義の模倣家で、独創性のない人間として語られているが、家康が本当にそのような人間であったならば、果たして天下を取りえたであろうか。もちろん、家臣団の存在と役割の大きさは否定するつもりはない。しかし、家康が天下を取ったという事実と照らし合わせると、大いに疑問がのこる。エピソードも多分にこじつけ的だし、正当に評価しているとは思えないのである。
 「功名が辻」でもそうだったが、氏の作品における家康評は概ね低い。大局観に富み、自己の実力を量りながら現実と向き合っていく家康のような人間こそ、現代に必要だと考える私にとって、第一級の作家がこのような作品を書いたことを残念に思う。
徳川家康の最期 ★★★★☆
 下巻はその大半が小牧長久手の戦いに費やされています。
 家康が天下を取れたのは家康個人の力もさることながら、忠実な家臣団によるものがあるところが大きいと思いました。三英傑のなかで家康が天下を取ったことは必然であったと思いました。
 本作品を読むことで、他の司馬戦国作品をより深く読むことができると思います。よい作品だったと思いますが、唯一残念だった点は秀吉の家康懐柔の外交がとても中途半端な所で終わったところです。まあ作品の趣旨からいったら家康が秀吉に礼するところは書きたくなかったのかもしれません。その点をもっと読みたい人は「太閤記」や「関ヶ原」などを読むといいと思います。