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自転車入門―晴れた日はスポーツバイクに乗って (中公新書)

価格: ¥819
カテゴリ: 新書
ブランド: 中央公論新社
Amazon.co.jpで確認
つまらなかった ★★☆☆☆
著者は勉強家だ。その成果が披瀝されている。が、専門的な知識が必要なら、専門家によるテキストを読めばいい。

この本には自転車に乗ることよって著者自身が発見した新しい価値観が何ひとつ示されていない。
しょせん、生活も何もかも保証され、安定している方(著者は元銀行員。勉強家なわけです)の趣味の自慢。それに付き合わされた読者もいい面の皮だ。

とはいえ、やっぱり自転車好きな仲間には違いないので、星1つのところを2つ。
関西圏の方は価値が半減 ★★★☆☆
自転車を始めようかと思っていた矢先にこの本に出会った。新書だからすぐに読めることも後押しした。筆者が自転車を始めるきっかけから、バイク購入、その後の活動など、楽しい日々を過ごされていることがよく伝わってくる。自転車の法規制について書かれる等、内容は多少固くても、役立つ情報もある。

中にはどこのウェアが良いとか、どの繊維は速乾性が高いから良いとか色々書かれていたが、新書であるが故、写真も少なめだった。筆者もグッズに種類は少ない等と書いていたし、他の入門書を読んだことがないので、これぐらいなのかもしれないが…。

大きく気になったことは、東京近郊のサイクリングロードばかりが紹介されていることだ。その周辺に住んでいる人はかなり参考になるとは思うが、それ以外に住んでいる人には実感が湧かないので、面白くない。最後の方はそういった内容だったので、読む気がしなかった。
良書です ★★★★★
新書ということで、ムックなどに比べると地味な作りの本ですが、
実際に自転車に乗り始めようかという人が、ほしいと思う情報の量が多く、また説明が非常に的確です。
これだけコンパクトな本に、これだけきちんと内容を盛り込めて、しかも読み易いのは素晴らしいです。
そして、それだけでなく、なおかつ、ちゃんと自転車に乗る楽しさを伝える内容にも不足はありません。
実直で几帳面で、研究者肌で、でもガチガチの堅物ではない著者のお人柄が忍ばれます。
この値段はとてもお買い得。
伊藤礼氏の「こぐこぐ自転車」とこの本が私は今のところお気に入りです。
自転車の居場所 ★★★★★
私も若い頃はそこそこいい値段のMTBを買って街を乗り回していたこともある。
だが、最近は車か歩くかどちらかで、自転車については危険運転が目立つだけに憤りを感じこそすれ親しみを感じることは正直あまりなかった。
通勤途上、中学生の自転車に背後から衝突されたこともある。その際は相手が平謝りだったがすぐに走り出して去っていたので「あぶねえな、気をつけろ!」と珍しく声を荒げてしまった。
別の日は高齢の父が歩道を歩いていて前方のおばさんを追い越そうとしたときに背後から高校生の自転車にぶつけられ、謝りもしなかったとのこと。「謝るくらいしろ!」とどなったところ、その高校生は「そこのばばあが悪いんだよ!」と捨て台詞を残して走り去ったとか。
ともかく自転車道が整備されていない日本において自転車を乗り回すのは社会的なルール違反なのではないか?という疑問があっただけに、自転車のありようについてどういう見解を持っているのだろうか?というちょっと意地悪な視点でこの本を読んだ。
結論から言うと、「この著者のような自転車乗りばかりならいいのにな」と思った次第。自転車が歩道を走る際のルールなど、常識をわきまえた記述が気持ちよい。
まあ、あたりまえのことだけど、自転車が悪いんじゃなくて、乗る人のマナーが悪いのだ。もちろん、自転車道の整備が進めば歩行者に衝突することも、車に衝突されることも少なくなるのだろうけど、まずは最低限のルールを守り、歩行者という弱者に対する思いやりをもつことが大切なのだ。
初心者の気持ちを踏まえた入門書 ★★★★★
自転車生活の入門書は数多あるが、どれも似たような内容で初めての人の気持ちに応えていないところがあった。しかし本書はちょっと違う。

自転車を買うところでは、著者の衝動買いによる失敗談が披露され、それから納得のいく自転車に行き着くまでの過程がわかりやすく説明されている。これを読めば読者は最初の失敗をせずに愛車にたどり着けるだろう。

また、サイクルショップで質問したら馬鹿にされるかも、と聞くのをためらってしまいそうな素朴な疑問も、どうやって調べ、どういうことだったかを自分の経験として語ってくれている。
類書の中では抜群の初心者向け「自転車入門書」だ。

中公新書の地味な装丁なので、カラー写真を使った派手な外見の本のように人目を引かない。外見からは楽しさが覗えないし新書の棚に置かれていたらたぶん見過ごされるだろう。その点だけは企画の失敗だと思う。
でも、買った人の満足度はかなり高いはずだ。