調査報告
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エーベルバッハ家の執事さんが楽し気に見ていたDVD「ケルトの幻想」に出ていたフランツ・シュミットなる「売れない三流役者」の正体について調査を行いましたが、残念ながら本人を確認するには到りませんでした。
しかし、なんと同名の音楽家と作家がいることがわかりました。
おちぶれて趣味のコスプレDVDにチョイ役で出演している俳優さんにとって同名の有名人が同時代に存在することはなかなか厳しい人生が想像され、勤め先のご主人様に似ているという理由ではあれど、前述のごときファンの居ることは大きな慰めであろうと思われます。(了)
さて、戦車のごとき(いや、戦車をものともせぬ)マダムパワーで思いを遂げた伯爵ですが、そういえばあの可愛らしいおばさまスパイの登場する回のラストでの彼の思いはさて果たされたのやら、と野暮な思いに耽ってしまいます。
…少佐はワルツを?
その情報量のものすごさとお茶目な少佐に・・・
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青池先生は一体どこからこんな情報を集めてくるのだろうか?まるでジョン・ドレイクのように、そして少佐のようにものすごい情報を集めている。
松明式典とは初めてききました。うーん、軍事物は結構読んだのに・・・。
とってもかないません。34巻目でもまだ新しいことが出てくる青池先生の引き出しの多さに脱帽です。
少佐は警官の帽子も、特殊部隊のボディ・アーマー姿も決まっています。もちろんひげ面も。
伯爵とQがそれなりに活躍しますが、この巻は圧倒的に少佐でしょう。
番外編のドルイドのメーキャップの少佐・・・笑い声も素敵です。(爆笑しました)
是非日本に来て、歌舞伎の舞台にも立っていただきたいくらいです。
武蔵坊弁慶などはいかがでしょうか?大変迫力のある見得を見られると思うのですが。
おもしろかった!!!
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学生時代からウン十年ファンですが、この作品は本当にすばらしいです。これこそエンタテインメント!作者の知性や綿密な調査、そして余分なものを切り捨てて、一つのストーリーにするその手腕、最高です。ややこやしい話を自然に理解させて、長くても一気に読ませてしまう、昔のフォーサイスみたい・・・とにかく、そんじょそこらのモノとは格が違う作品です。
Qが好きになりました
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情報部員にテロにスパイといつも内容はハード(青池先生の知識にも感服です)なのに、なんなんだろう、この独特の楽しめる作風は‥ハードな筋書きの中に少佐と伯爵や部下、他国の歴代の登場人物たちが絶妙な個性で絡んできて上手に笑わせてくれます。大笑いではなく、思わずクスッとさせてくれる上品な笑いです。そんな上品なユーモアセンスが書けるのは青池先生がヨーロッハ゜をとても愛しておられるからでしょうね。ケルト編もとにかくドタバタと登場人物が活躍しまくってましたが、冷酷なイメージだったQが伯爵相手にお茶目なことしてるのがとても印象に残りました。けっこう普通のお兄さんなんですね〜♪番外編もなかなか楽しかったです。いつものことながら、伯爵のおちゃらけに巻き込まれて、嫌々ながらも付き合ってる少佐がかわいいです(^-^)
普通の展開にならないあたりが予想外
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何年も続くシリーズともなると、いわゆるオチの持っていきかたが読者に薄々わかるものですが、エロイカは毎度、いい意味で裏切られます。32巻で、東欧の国名がでたからミーシャが登場するなんて書いたけど、外れましたねえ。ケルトだけに収まらず、ドイツ連邦軍まで出てくると、こっちの知識もお手上げです。青池先生、調べ尽くしてネーム作ってます。脱帽です。
まるでジェイムズくんの登場がなかったんですが、フランス情報部のQが最後まで、嫌われキャラをやってくれました。ミーシャや白クマが、敵役にしては人間的なので感情移入しやすのに比べ、Qは性善説より性悪説ともいうべき孤高の人物。唯一、コワレてないだけか(笑い)。けっこう硬派ですねえ。
濃いキャラクターにより、番外編まで登場したケルトマニアのミレーヌ夫人。韓流に血湧き踊る、どこかの国の婦女子に似たものがあります(笑)。耽美がすっかり妄想になってしまいました。
今回の目玉は、やはり、少佐・伯爵・Qそろい踏みのコスプレ。カツラをかぶっても変装にならない少佐の部下たちが漏らしたように、変装一つとっても、やはり一流はどこまでも一流です(笑)。