Hilary Duff
価格: ¥1,155
ヒラリー・ダフがドラマで演じたリジー・マグワイアから最もかけ離れた時でも、彼女を嫌いになることは不可能だ。この練り直したテーマ、少女が大人になったアルバムがそれを証明している。ティーンの女王がまどろむパーティー・シーンの抑制から解放され、ギターを始めることだろう。「Fly」、心地よい1stシングルでやっているように。多芸な者としての人生を振り返り(彼女の場合はテレビのプリンセスであり、映画スターであり、ポップの女神)、内省的だが日射しも欠けてはいない――だが、日射しに到達してもいない――出来のいい曲「Underneath This Smile」では明確になり、「Who's That Girl」では弁解せずに自己矛盾を受け入れている。ソングライターはダイアン・ウォーレン(「I Am」)、ダフのそれほど昨日のことのようには思えないアルバムにも賛歌したチャーリー・ミッドナイト、そして自身もスターであるヒラリーの姉、ハイリー(恋人をしょげ返らせる「Mr. James Dean」)。大勢の熱狂的なティーンたちがかつて手本にした証拠があるとすれば、それはタイトルにだけ現れている。『Hilary Duff』は500万枚を売り上げた『Metamorphosis』(邦題『メタモルフォシス』)には及ばないかもしれないが、ミス・ダフに取って本当のメタモルフォシス――変身はこのアルバムで起こっているのだ。(Tammy La Gorce, Amazon.com)