Red Light District
価格: ¥1,475
皆が何をリュダクリスに期待してるかを考えてみよう。でも、リュダクリスがラップにおいてヒップホップの帝王だってことは誰も否定しないだろう。リュダの荒っぽくて野太いラップ、それは、クラブで踊る群衆やプログラマーにはおあつらえ向きだからだ。「ゲット・バック」などの曲は長—いラップで、それこそ将来教会で歌われるんじゃないかと思うくらいで、時々、リュダがリズムをちゃんととってるのかどうか、忘れてしまいそうになる。彼の荒々しいラップは『ウ゛ァーゴ』に参加したナズほど、複雑じゃないし、「ホープレス」のトリック・ダディのような凶暴性も秘めてはいない。けれど、彼ほどのカリスマを持つラッパーは少ないのも事実。「ナンバーワンスポット」でリュダはまるで、猛烈な勢いで頂上に駆け上がろうとするようにラップしている。でも、そんな猛チャージは、聞くものに取っては実際、とっても魅力的なのだ。「一時間に2マイル走って」は、恋愛が長続きしない奴らにむけてのオマージュ。車に乗ってる時間の方が恋愛期間より長い人たちをちゃかしているのを見ても、彼は思ったより曲のコンセプトを、頭を使ってアピールできるアーティストなのだ。というわけで、『レッド・ライト・ディストリクト』は、ちょっと詰め物っぽい部分はあるけれど、リュダはどの曲も聞く者に満足を与えてくれている。(オリヴァー・ワング, Amazon.com)