マリーザ・モンチは、MPB(ブラジリアン・ポピュラー・ミュージック)界から現れた素晴らしい女性ヴォーカルの一人であり、スタジオ収録とライブを混ぜたこのアルバムは、Blancoのようなソフトな作品からジョージ・ハリソンのGive Me Love (Give Me Peace on Earth).のリズミックでエネルギッシュなカバーに至るまで、マリーザのあらゆる面を見事に捉えている。多様な音楽性がマリーザの何よりの魅力で、カエターノ・ヴェローゾの素晴らしいDe Noite Na Camaから、一足飛びに50年代のブラジルのスタンダード曲O Xote das Meninasまでをもフィーチャーしている。経験豊富なコラボレーター、アート・リンゼイが共感してプロデュースしたことは大きな強みではあるが、本アルバム全体から感じ取れるのは、やはり何といってもマリーザの声と強烈な個性だ。ライブの11曲は、猛烈な迫力があり、際立っている。セクシーかつ官能的なマリーザはシャウトする必要もない。そのボディコンの魅力だけでファンは大満足。本物のスターだ。--Chris Nickson