Songs for Silvermen
価格: ¥850
ベン・フォールズのファン(1997年のベンらしくないラジオヒット曲の「Brick」以前からの本当のファン)にとって、『Songs for Silverman』は2001年の『Rockin' the Suburbs』以来、真のベンらしい作品と言えるだろう。心のこもった曲がある。時には陽気に、そして時には心ちぎれるような。「Gracie」はフォールズの幼い娘のために書かれた希望に満ちたナンバーで、そこまで遊び心満載ではないが、見事なピアノ小曲。「Late」は故人となったシンガー/ソングライターのエリオット・スミスに捧げた曲で、真っ直ぐな悲しみが失った盟友への思いを伝えている。現実的な「Landed」はフォールズの飾り気のないどっしりとした声を届け、行き詰まりの関係に対する言葉にされない暗示をほのめかそうとしている。一方、音楽はシャープなエッジを保ったままだ。「You to Thank」では、ジャズ方面のために新しいプレイヤー2人の登場に手を貸し、「Give Judy My Notice」ではカントリーに手を出し、「Jesusland」では幾重ものコーラスを聞かせる。アルバム全体でフォールズのピアノは追随を許さないゴキゲンなポップ・ミュージックを奏でている。(Tammy La Gorce, Amazon.com)