原書は大人向きだが本書は適切。子どもがわくわくするストーリー
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岩波文庫の『千一夜物語』(アラビアン・ナイト)は全10巻もあり、また子どもは不適切な内容も多く含まれていることから、小学生には無理だと思いました。子どもには、どの訳がいいのか、いろいろ見ました。児童書などでも「シンドバッドの冒険」「アリババと40人の盗賊」「アラジンと魔法のランプ」は、ありますが、他の物語は、あまり見ません。でも、子どもに読ませたい。そう思って、本書を購入しました。この上巻には、シンドバッドの物語と、アラジンの物語が収められています。読み方としては、最初のほうから順番に読むことをお薦めします。というのは、後半にいくに従って、すこし難しい言葉、珍しい表現が出てきます。後半から小学生が読み始めると、難しいと思って挫折してしまう可能性があります。最初から読めば、表現も言葉も難しくはないので、子どもにも読みやすいと思います。小学校5・6年以上向きということですが、4年生ぐらいからでも読めると思います。2・3年生には、読み聞かせてあげることをお薦めします。我が家では、読み聞かせている途中で、子どもが「また、シンドバッド、旅に行くんじゃないの」「ここでランプの魔物を呼べばいいのに」などと、ストーリーに反応していました。