性愛の普遍性と多様性
★★★★★
人間のすべての営みの根幹でありながら、なかなか表だって論じられるのがはばかられてけたものをタブーなく探究しようという試みの第二弾。
「女は女に生まれるのではない。女になるのだ」という言葉があるが、これは男にも言えることで、また男女の間のことも同様である。特殊文化的な要素に影響されている世界なのである。
本書も多様な関心やテーマが論じられる。まだ体系だった「性欲研究」の方法やテーゼはまだ確立したとは言えないようだが、この発展途上の学問に高揚を覚えるのは研究対象への興味のせいばかりではあるまい。